2021年のトレンドとして注目されているパンといえば「マリトッツォ」。コロンとした愛らしいヴィジュアルと、コーヒーにぴったりな甘さが人気の秘密です。

その「マリトッツォ」をいち早く発売したのが、溜池山王にあるイタリアンレストラン『COURTESY(コーテシー)』。「マリトッツォ」とはどんなパンなのか?その魅力をシェフの水村俊一さんにお話をうかがいました。

アート空間でいただく、優しいイタリアン

味も見た目も!2021年のトレンド、溜池山王『COURTESY』のマリトッツォ
(画像=店内はまるでアートギャラリーのような空間、『PARIS mag』より引用)

港区赤坂一丁目、日本屈指のオフィス街に位置する複合ビル・赤坂インターシティAirの1Fにある『COUTERSY』は2017年にオープンしたイタリアンレストラン。お店のテーマは「色とアートの融合」というだけあって、エントランスから店内に至るまでアーティスティックな装飾でゲストをもてなしてくれます。

このお店で腕を振るうのがシェフの水村さん。料理の専門学校を卒業後、都内のイタリアンレストランで経験を詰んだのち、料理の技術だけでなくイタリアの文化や習慣をより深く学ぶため渡伊します。帰国後は、代官山『TACUBO(タクボ)』、西麻布『FORNO(フォルノ)』を経て、『COURTESY』のシェフに着任しました。

味も見た目も!2021年のトレンド、溜池山王『COURTESY』のマリトッツォ
(画像=油や調味料の量を抑え、素材の持ち味を最大限に活かしています、『PARIS mag』より引用)

「食材の魅力を活かしたい」と語る水村さんが描く料理は、どれも美しく繊細です。

「イタリア料理はオイルをたくさん使うイメージがあると思いますが、僕は油っぽさを省いて“次の日に残らない”料理を心がけています。素材本来の風味を楽しんでいただきたいので、ときには出汁を控えることもあります」。

味も見た目も!2021年のトレンド、溜池山王『COURTESY』のマリトッツォ
(画像=『PARIS mag』より引用)

その料理に花を添えるのが、店内でも販売されているパンです。実は『COURTESY』、神宮前の人気パン店『なんすかぱんすか』の系列店。レストランで提供されるパンは『なんすかぱんすか』の青柳吉紀さんが監修し、店内のキッチンで焼き上げています。

レストランでのパン販売は特別なことではない

味も見た目も!2021年のトレンド、溜池山王『COURTESY』のマリトッツォ
(画像=『PARIS mag』より引用)

イタリアンレストランながら、パンコーナーを設置し店内で焼き上げるパンを販売している『COURTESY』。カフェやフレンチレストランでパンを販売しているのはよく見かけますが、イタリアンレストランではちょっと珍しいような気もします。

その理由について「料理もパン作りも、『おいしいものをお客様に提供したい』という基本の考え方は同じ。イタリアンレストランでパンを販売することは特別なことだとは思っていません。パンを買いにきてくれた方が今度はレストランに、逆にレストランで食事された方が帰りがけにパンを買ってくれる。そんないい循環ができているように思います」と水村さん。

近所に住われている方や、近隣のオフィスに勤務している方が近所のパン屋さん感覚で利用されているそうです。

味も見た目も!2021年のトレンド、溜池山王『COURTESY』のマリトッツォ
(画像=『PARIS mag』より引用)

パンコーナーに並んでいるパンは、クロワッサンや食パンなどシンプルでデイリーに食べられるものなどバラエティ豊か。なかでも目を引くのが、今回フィーチャーする「マリトッツォ」です。

軽い甘さと、コロンとしたビジュアルがキュート!

味も見た目も!2021年のトレンド、溜池山王『COURTESY』のマリトッツォ
(画像=『PARIS mag』より引用)

「マリトッツォ」とはブリオッシュにディプロマットという生クリームとカスタードをミックスしたクリームを挟んだもの。ローマでは昔から食べられている、人気のおやつです。

水村さんはローマで働いていた時に、このマリトッツォに出合ったのだそう。

「街のパン屋さんに必ず置いてある定番のパンです。当時はそんなに気にしていなかったのですが、青柳さんから『このパンおもしろくない?』と相談された時に、ローマでよく見たパンだ!と思い出しました(笑)。2021年1月から試作をスタートし、その後すぐに販売するようになりました」。

『COUTERSY』のマリトッツォの魅力を水村さんにうかがうと「まずは見た目がかわいいですよね!」とひと言。一番人気の「ストロベリー」は、可憐ないちごがクリームをキャンパスに美しく彩られています。食べ進めると、中にいちごのソースが入っていて「いちご×クリーム」という組み合わせながら、味の層が幾重にも重なっています。

味も見た目も!2021年のトレンド、溜池山王『COURTESY』のマリトッツォ
(画像=『PARIS mag』より引用)

「ティラミス」は注文が入ってからココアパウダーをかけて仕上げます。こちらもクリームの中にコーヒーソースが入っていて、少しビターな大人の味わい。コーヒーとのペアリングがおすすめですよ。

味も見た目も!2021年のトレンド、溜池山王『COURTESY』のマリトッツォ
(画像=『PARIS mag』より引用)

「マリトッツォはそのふんわりとした食感がポイント。ブリオッシュは食感を柔らかくするため、通常より少し砂糖を多めに使いふんわりと仕上げています。その代わり、ディプロマットは甘さを抑え目にして、ブリオッシュと一緒に口を含んだときにちょうどよくなるようにバランスをとっています」

クリームたっぷりなので一見「食べ切れるかな?」と心配になりますが、軽いクリームのおかげでぺろりと完食できちゃいます!

「この見た目のおかげか、最近は若いお客様も足を運んでくれる様になりました。マリトッツォをきっかけに、レストランの料理にも興味を持っていただけるとうれしいですね」

今後の展望について水村さんにおうかがいすると「マリトッツォはシーズンごとに新作を考えていきたいと思います。料理と一緒にお愉しみいただける、期間限定のマリトッツォコースもご用意しました。前菜の「菜園サラダ バーニャカウダのドレッシング」、「本日のパスタ」、デザートに「マリトッツォ」の3皿です」とのこと。

おいしいイタリアンと、かわいいマリトッツォ。再びおでかけできるようになったら、話題のスイーツパンを食べに、『COUTERSY』を訪れてみてはいかがでしょうか?

■店舗情報
COUTERSY
住所:東京都港区赤坂1-8-1 赤坂インターシティAIR 1F
電話番号:03-5797-7441
定休日:毎週日曜日
※営業についてはお店のインスタグラムでご確認ください


提供・PARIS mag(シンプルで上質なライフスタイルを提案するWEBマガジン)

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