沖縄には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産登録されたスポットが全部で9カ所あります。琉球王国時代の城跡や、パワースポットとしても知られる斎場御嶽など、9カ所の世界遺産を地図情報付きで解説します。
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【1】首里城跡(しゅりじょうあと)
琉球王国の国王ファミリーの居住地「王宮」で、王国統治の行政機関「首里王府」の本部でもあった場所。昭和20年(1945年)の沖縄戦で全焼しましたが、平成4年(1992年)に復元されました。沖縄最大の木造建築物であり、首里城跡の中でも一番目を引く首里城正殿も復元されたものですが、中国と日本の建築様式を取り入れた、琉球の文化を象徴する建物です。
首里城跡は標高120メートル~130メートルの小高い丘に広がり、城郭の西側に築かれた物見台「西のアザナ」からは、慶良間諸島までを見渡す景色を楽しむことができます。
※2019年10月31日に発生した火災により、正殿をはじめとする主要な施設が焼失しました。正殿については2022年から本格的な再建工事に入り、2026年の復元をめざしています。
【2】中城城跡(なかぐすくじょうあと)
築城年は不明ですが、アーチ型の美しい石門と、まるで南米の遺跡のような荘厳な石段が特徴的です。中城王子(琉球王国の皇子)の居城や中城村役場としても使われていました。
幕末には、開国を迫りに来日したペリー提督の探検隊一行も中城城跡を訪れています。城の視察調査の結果を聞いた際、ペリー提督も建築技術の高さに感心したといわれます。沖縄県内に残るグスクの中で最も築城当時の原型をとどめているとされ、グスクの魅力を存分に味わえる場所です。
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