ゆたぼんの言動に騒げば騒ぐほど思うつぼ

 動画再生数を上げることこそ善である配信者たち。その闇に取り込まれて罪を犯したり迷惑行為をしたりすれば、ちゃんと社会的制裁がある。

 そうでもない ゆたぼんの言動に騒げば騒ぐほど思うつぼで「動画見てくれてありがとう」でおしまいだ。もしも不愉快なら視聴しないことが一番である。

「生意気なガキ」「ろくな大人にならない」などと反応しても、「教育制度や大人をディスって注目を浴びる」という彼の作り上げたキャラはそんなことでは折れない。ゆたぼん自身も批判の声に対して「俺より稼いでいない」などと煽(あお)る発言をして、そこがまた「アンチ」を増やしていく要因でもある。

「ゆたぼんのパパ」は何者?

 そうした活動のマネジメントをして彼とともに有料の講演会などを開催しているのが「ゆたぼんのパパ」中村幸也氏だ。

ツイートで激論を交わし、擁護派の意見をせっせとリツイートするなどして我が子を守っているが、どうも火に油を注いでいる気がしてならない。

 今回の中学不登校宣言の件でも、「2ちゃんねる」創始者のひろゆき氏とツイッター上でやりあっていた。

「教育の機会を捨てるのを是とする考えを広めるのは社会的に良くないしアホの再生産になります」というひろゆき氏に対して、中村氏は「義務教育の意味を理解してないアホがなんか言ってら」と応戦。

「『学校に通わせることだけを目的』にしている親は子どもの気持ちをまったく考えることができていない。子どもに選択させてあげるのが大切なのに」などと述べていた。

 議論の是非はさて置き、中村氏が日本屈指の議論の達人に逃げずに立ち向かったことは「やるじゃないか」と素直に思った。「ゆたぼんのことを多くに人に知ってもらえるように協力してくれていて有り難いことですわ」と結んでいたように、注目を集めたい意図があったとしても、ちょっぴり見直した。