イスラエル在住歴3年の筆者が、エルサレムの観光名所「嘆きの壁」の基本概念について解説しつつ、最も重要な5つの見どころをご紹介。観光時の注意事項や行き方、アクセス方法についても紹介しています。
エルサレムの「嘆きの壁」の基本理解
「嘆きの壁」とは、ユダヤ教徒にとって世界一重要な聖地で、中東の東エルサレムという地域の「エルサレム旧市街/Old City 」の中にあります。英語では「Western Wall」「Wailing Wall」「Kotel」などと呼ばれています。
嘆きの壁の正体
嘆きの壁の正体は、西暦70年にローマ軍に破壊された「エルサレム神殿」の壁の一部です。神殿の壁のうち唯一残ったのが西側の壁だったため、英語では「Western Wall(直訳:西の壁)」と呼ばれています。
「嘆きの壁」という名の由来
このエルサレム神殿の破壊が、ユダヤ教徒が離散した最大の理由と言われています。国民の7割がユダヤ人のイスラエルが建国されたのが1948年なので、約2000年も離散していたという考え方があります。
嘆きの壁で礼拝するユダヤ教徒はおもに「エルサレム神殿の再建」と「メシアの再来※」を祈っていると言われており、その姿が嘆いているように見えるため 、「Wailing Wall(直訳:嘆いている壁)」と呼ばれています。
※余談:映画『マトリックス』との関係
メシアの再来をネタにした作品の中でもっとも有名なのが、キアヌ・リーブス主演の映画『マトリックス』です。ザイオン(Zion=エルサレム)を取り戻すべく機械と戦争するというテーマの作品ですが、ユダヤ教の思想がベースになっています。
嘆きの壁の見どころ5つ
嘆きの壁は「嘆きの壁広場」というエリアにあるのですが、広場を除くとエリア内に見所が4つあります。嘆きの壁広場への入場を含め、合計5つのポイントを説明します。
1. 嘆きの壁広場への入場
広場に入場する際はセキュリティチェックを通過します。大体いつも列ができていますが、流れ作業なので回転は早いです。入場は無料です。
2. 嘆きの壁/Kotel
高さが19メートル、幅57メートルの石壁がつづいています。これらは露出している部分のみであり、実際には全長490メートル、地下にはさらに13メートルの壁が埋まっています。