髪を染めるとき、眉色をなんとなく髪の色に合わせていませんか。メイクアップアーティストの藤原美智子さんは、髪の色ではなく、眉毛の色に合わせるのが基本と話します。その理由と、本当に合う眉色の選び方とは。
■眉は髪の色に合わせてはダメ。まずは「綺麗な眉」を!
いつ頃から「眉の色は、髪の色に合わせる」と言われるようになったのか定かではないのですが(多分、2000年頃から?)、カラーリングをすることがオシャレのマストになった頃からではないでしょうか。
髪を明るく染めたら、日本人特有の黒い眉の色との違いが目立つようになった。だから「眉は髪の色に合わせましょう」と言われるようになったのでしょう。
■眉毛の色は何に合わせるの?
でも実は、私はそうしたことを聞く度に「ちょっと違うんだけどなぁ」と残念に思っていました。間違いではないけれど、正解でもない。結論を言うと、私は「髪の色ではなく、眉毛の色に合わせる」のが基本だと思っています。
ところで眉を明るくするために一時期、ヘアカラーリング剤で眉毛を脱色するのが流行ったことがありました。でも、この方法は眉毛だけでなく皮膚も痛めるし、メーカー側も「眉には使用しないでください」と警告を発していたので、今ではだいぶ廃れました。
その後、代わりとなるアイブロウマスカラが登場。でも、これにも問題が。黒い色の眉毛は毛質が硬いものですが、それと明るすぎる色のアイブロウマスカラって実は馴染みにくいのです。それに太陽光が当たったとき、まるで「花咲か爺さん」のように浮いて見えてしまうのです(!)。
または、明るい同色の眉シャドウと眉ペンシルを使って仕上げている人も多いのですが、この組み合わせにもやや問題が。
確かに、眉の地肌は明るくなります。でも、そこから生えている眉毛の色と違いすぎて、どんなにがんばって描いても、眉の地肌に描いた部分と眉の色の差は縮まらない。ゆえに描いた効果はなく、眉そのものの形は綺麗になっていないということです。
つまり眉毛という立体だけを何とかしようとしても、眉の地肌という平面だけを何とかしても上手くいかない。それぞれに合う色の選び方をするからこそ、綺麗な形と浮いていない色の眉が完成するわけです。
■アイブロウシャドウやペンシルは眉毛に近い色を。眉マスカラは、それよりも少し明るい色を
まずは、眉毛の色に近いアイブロウシャドウやペンシルを選んで、眉の地肌と眉毛の色を連動させます。
その後に、髪を明るくしている人は描いた眉の色より、少し明るめの色のアイブロウマスカラを塗る。
つまり、
・描くときには、眉毛の色に合わせる
・塗るときには、髪の色に少し合わせる
ということです。
このような色の選び方と順番であれば違和感なく、そして美しい眉に仕上がります。
髪の色に無理やり合わせると眉の形は綺麗にはならない。だからといって、明るくカラーリングした髪の色を無視すると全体の印象に違和感が出る。これは、その両方の悩みを解決できる方法です。
近寄っても綺麗。遠くからでも色バランスのとれている眉を意識して試してみてください。
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