「東洋のスイス」と呼ばれるほど、壮大な山々と豊かな自然に包まれた長野県北安曇郡白馬村。白馬村の唐松岳から東へのびる八方尾根には、国内最大級のスキー場があり、冬はスキー客で賑わっています。1998年開催の長野オリンピックの会場にもなるなど、ウィンタースポーツのイメージが強い白馬村ですが、グリーンシーズンの登山やトレッキングも大人気。登山やトレッキング初心者でも、ゴンドラとリフトを利用した無理のないコース「八方アルペンライン」で標高2,060mの八方池へ。圧倒的なスケールの大パノラマを堪能します。
登山初心者にもおすすめのコース「八方アルペンライン」
八方アルペンラインでは、八方尾根スキー場内のゴンドラとリフト2機の計3機を乗り継ぎ、うさぎ平、黒菱平、第1ケルン~第3ケルン、そして八方池を目指します。
まずはゴンドラリフト「アダム」で標高1,400mのうさぎ平へ
八方駅でゴンドラリフト「アダム」に乗り、一気に標高1,400mへ。ゴンドラは6人乗りのゆったりサイズ。約8分間の空の旅が楽しむことができます。また、ゴンドラからは放牧された牛たちの姿が。のんびり草を食べている様子にも心癒されるひと時です。
うさぎ平に到着。ここには標高1,400mの天空レストラン「うさぎ平テラス」があり、絶景が見えるこのレストランを目当てに来る人も多いそう。
「アルペンクワッドリフト」で向かう標高1,680mの黒菱平
続いて「アルペンクワッドリフト」に乗り換え、約7分で黒菱平に到着です。
標高1,680mの黒菱平には、長野オリンピックスタートハウスが。選手たちがここでスタートを切って滑り降りたと考えると恐くなりますね。一般人の感覚では「滑る」というより「落ちる」という感じ。
「グラートクワッドリフト」に乗って標高1,820mの第1ケルンへ
そして「グラートクワッドリフト」に乗り換えて約5分後、標高1,820mの第1ケルンへ到着です。ここまでの所要時間は約40分。まだ体力の消耗ゼロですが、この時点でも大きな空、大自然に身をゆだね、とても気持ちが良いです。こんなにラクしてこんな景色が観られるのなら、ここまで来るだけでも十分価値があります。
第1ケルンからトレッキングスタート!
リフトを降りると、すぐに第1ケルン。いよいよトレッキングスタート!ここから歩きやすい「木道コース」と、ゴツゴツした岩の上を歩く「岩道コース(正式名称は尾根道)」に分かれます。岩道コースの方がゆるやかな木道コースより時間がかからないので、とにかく早く八方池に行きたい往路は岩道コースに挑戦しましょう。
岩道コースは想像以上に傾斜が急なところがあり、道具なしで登るのはなかなか辛い。景色を楽しみながらゆっくり上りたいなら、少し遠回りですが木道コースが断然おすすめです。
標高200m分の岩道を約40分かけて登り、第2ケルンに到着。ここまで来たら、八方ケルンと第3ケルンはもう目の前。景色も爽快です。ちなみにケルンとは、登山道などの道標にとなるように、石を円錐状に積み上げたもの。第2ケルンは「息(やすむ)ケルン」とも言われています。ひと休みしたら、一気に八方池を目指します。