長期投資における損切りとは?
長期投資においては損切りは短期投資ほどには頻繁に行わない。また損切りの基準も、いくら損したから切る、というものではない。長期投資における損切りはその銘柄を選定した基準が悪い方へと変化するから起きるものだ。
たとえば、業績が黒字化した企業があったとする。売上高に対する営業利益の比率も上向きようやく株価も上昇の流れにはいったなら、その後短期的にどんなに株価がぶれても株を持ち続けようとするのが長期投資だ。
ただし、その企業に再びなんらかの悪材料(企業業績に影響を与えそうな事象など)が発生した場合には、長期で持つ意味が失われるため、損失を確定させて別の株式へと資金を移動させる。
長期投資における損切りのポイントは、あくまで損失ではなく、企業の動向に注目して損切りするという点だ。つまり、企業動向の変化を見極めて株を手放した結果、損切りになるということだ。ここでいう損とは損の金額ではなく悪い方へと転換した企業自体を指すのだ。
損切りは仕切り直しのための一技術としてとらえよう
投資において損切りは一つの技術である。そのため、損切りが下手でつねに実現損を出していて、その後株価が上がってしまうという人もいる。
とにかく損切りを覚えるには、実戦を積むしかない。机上の理論通りにはいかないのが投資の世界だからだ。そうはいっても、短期投資と長期投資における損切りの考え方の違いなどは、最初の段階でおさえておくべきだ。
文・谷山歩(個人投資家)/ZUU online
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