温泉で有名な大分県別府には、大ヒット漫画・アニメ『鬼滅の刃』の主人公“竈門 炭治郎”と同じ名前の「八幡竈門神社」と「かまど地獄」があります。この2スポットは名前だけでなく物語とリンクする部分が数多くあり、『鬼滅の刃』の聖地として話題となっています。聖地巡礼を検討しているファンに、スポットの詳細と聖地と言われる理由をご紹介いたします。
『鬼滅の刃』とは
吾峠呼世晴による『鬼滅の刃』は、週刊少年ジャンプにて2016年から2020年まで連載された漫画です。大正時代を舞台に、人食い鬼に家族を殺され、妹を鬼にされた主人公“竈門 炭治郎(かまど たんじろう)”が、鬼と闘いながら妹を人間に戻す方法を探していくという物語です。現在までにアニメ化、映画化もされ、子供から大人まで大人気の作品となっています。
【1】八幡竈門神社
大分県別府市の内竈(うちかまど)にある「八幡竈門神社(はちまんかまどじんじゃ)」は、神亀4年(727年に)に創建され、計36もの神を祀る神社です。これほどの数の神様を祀っているのは、全国的にも非常に珍しいです。
八幡竈門神社の拝殿 神社には「御神亀」という開運なで亀がおり、毎年縁起の良い方向を向いています。撫でながら拝むことによって開運・繁栄・健康長寿などのご利益をいただけると言われています。高台に位置しているので、別府の町と別府湾を一望できる眺めも魅力です。
八幡竈門神社が『鬼滅の刃』の聖地と言われる訳
それでは八幡竈門神社が『鬼滅の刃』の聖地と言われる理由をご紹介いたします。
①主人公の“竈門 炭治郎”と同じ名前 まず一つ目は、皆さん知っての通り神社の名称に含まれる「竈門(かまど)」は、主人公“竈門 炭治郎“の「竈門」と同じです。これだけでも『鬼滅の刃』とのご縁を感じます。
八幡竈門神社の鳥居
②人食い鬼の伝説
昔この辺りでは、毎夜人食い鬼が現れ住民を困らせていました。八幡様は鬼に対し「一晩で百段の石段を作ることができたらいけにえを差し出そう、そのかわり、できなければ今後里にでてきてはならぬ」と約束をさせました。鬼は夜通し石段を積み上げましたが、99段まで造った時に夜が明けたため、鬼は驚いて逃げ去ってしまいました。
人食い鬼、そして『鬼滅の刃』の鬼たちも太陽に当たると滅びる点が共通していますね。神社には実際にその伝説の石段が残っています。下の方は丁寧に造られていますが、上の方は雑に造られている様子がみられ、鬼が慌てて造った様子を思い浮かべるとおもしろいです。
鬼が忘れたと言われる大きな「石草履」も置かれていますのでそちらも必見です。
③“竈門 炭治郎”の技のモデルと言われる龍の水神様
八幡竈門神社の拝殿の天井には、龍の絵が描かれてます。こちらは火災から守る龍の水神様です。絵の龍はうねるような形をしていますが、“竈門 炭治郎”が使う技「水の呼吸 拾ノ型 生生流転(じゅうのかた せいせいるてん)」のモデルではないかと言われています。
水が変形し龍のような形を成して敵を切るこの技は、実際にアニメでは水色の龍が現れますので納得してしまいます。