ITの専門家から見て思う事

情報セキュリティの三大要件として「機密性」「完全性」「可用性」が挙げられ、パスワードなどを使う「機密性」、内容が改竄されないという「完全性」、情報を必要な時に使える「可用性」と定義されている。

メールによる添付ファイル(情報)にパスワードというケースでは、まずパスワードを設定することで「機密性」が確保され、それにより必然的に「完全性」が担保される。

問題は「可用性」であり、パスワードが不明でファイルを復元できない場合可用性はゼロとなり、情報としての意味を為さなくなる。

かといってパスワードが簡単に類推、あるいは同一メールですべて完結するような形でパスワードが簡単に判明してしまうのであれば、可用性は高いがそのほかの要件は全く満たせなくなる。ダイヤル式の金庫に、合わせ番号を付箋に書いて貼っておくようなものである。

意味は無いわけではないが、方法は検討する必要がある

セキュリティを強固にしていけば、それだけ機密性は高くなるが、逆にとても使いづらいものになってしまう。

しかしセキュリティを考慮しない場合、もちろん使いやすくはなるが危険度も高くなる。ファイルにパスワードを掛けてメールに添付して送ることは、パスワード設定という手段が取られている以上、それほど意味がないという訳ではない。何もしないよりは、はるかに安全である。

少なくともそのメールにパスワードを書いて送るという事は避け、別のメールで伝えたほうが良い。メールを含むセキュリティ対策では、リスクと可用性(コスト)のバランスを常に考慮し、適切な方法を検討することが重要だ。

文・信濃兼好(メガリスITアライアンス ITコンサルタント)/ZUU online

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