「キニーネ」や「カフェイン」は複数の苦味受容体によって受容されます。 なので、何か一つの遺伝子に変異があり、機能が失われたとしても、補完性が高いため影響は小さいと考えられます。 (例えばTAS2R7の遺伝子に変異が生じて機能がなくなったとしても、TAS2R10,14,43,46があるため、カフェインの苦味は感知されます)
しかし、「PTC」の受容体は「TAS2R38」1種のみです。 よって、「TAS2R38」の遺伝子に変異が生じ、機能が失われてしまった場合、ブロッコリーに含まれる「PTC」の苦味を感知できなくなる可能性が高くなります。
※「フェニルチオカルバミド(PTC)」と構造が類似している苦味物質の「プロピオチオウラシル(PROP)」も、同様に「TAS2R38」にのみ受容されます。
なお、このTAS2R38遺伝子の違いは人種によっても傾向が異なり、日本人の場合、約10%の人が、「PTC」の苦味を感じないと報告されています。
以上、今日は苦味遺伝子に関するお話でした!
同じブロッコリーを食べても、私が感じる味と、あなたが感じる味は違っているのかもしれませんね。 最近は、遺伝子検査も流行っていますし(ジーンクエストさんがオススメです)、興味のある方はぜひ遺伝子検査も試してみてください!
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本日のまとめ
・苦味受容体「TAS2R38」遺伝子の違いにより、苦味物質「PTC」の感じ方が異なる。
・日本人の約10%が「PTC」の苦味を感じない
・もちろん、味覚の良さは遺伝子だけに影響されるわけではないですよ
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提供・味覚ステーション
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