今は「買いどき?」、それとも「売りどき?」
市況は、あまり参考にならない
市場では需要と供給のバランスによって価格が決定しています。
不動産の市場でも同様に、主に景気の動向や政策金利、政府の規制、事件や出来事などが需要や供給を動かし、価格を決定しています。
しかし、不動産は日用品などとは異なり、まったく同じ商品は一つとして存在せず、定価もありません。
そのため、不動産の市場では価格の決定は、必ずしも一般的な市場の原理にはあてはまらないのです。
個人の影響が大きい不動産市場
不動産の売り買いを決断する理由としては、「買いどきだから」、「売りどきだから」といった市況よりも、むしろ個人の事情による影響が大きいです。
不動産を売ったり買ったりする必要が出てくるのは、転勤や引っ越しなどの個人的な都合や、一緒に住む家族の人数の変化などが理由なのです。
また、不動産は買い手と売り手の、お互いの納得する金額によって取引が成立しています。
そのため、不動産の価格は高くも安くもなり得ます。
売り手によっては「時間をかけてでも高く売りたい」という人がいる一方で、個人的な事情があり、「時間をかけずにとにかく売りたい」という人もいるのです。
そのため、不動産の市場では、自分が買いたいと思ったときが買いどきで、自分が売りたいと思ったときが売りどきといわれています。
市況はあくまでも目安です。
目の前の物件を見て、自分が本当に買いたいと思えるのか、売りたいと思えるのかというのが大切です。
弦本 卓也(つるもと・たくや)
1987年、埼玉県生まれ。大学卒業後、大手広告会社「リクルート」にて不動産メディア「スーモ」(SUUMO)の運営に従事。新卒で入社して現在まで、スーモのメディアづくりや、組織づくりに従事。また、リクルートグループ内の部活動制度にて「大家部」を立ち上げ、部長を務める。現在は家賃年収1,400万円を達成しながら、満室経営を続けている。お金面とビジョン面の両立を大切にしており、モットーは「一人ひとりの可能性をもっと世の中に」。会社員を続ける傍ら、学生時代に起業した会社とあわせて、現在は株式会社を2社経営。投資家として若手実業家の支援なども手がける。
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