新型コロナウィルスによる感染症拡大防止の影響により、各地でコンサートライブやイベントの中止が相次いでいます。そうした中、「無観客ライブ」をきっかけに“投げ銭”や課金などのシステムを導入するWebサービスに、一気に注目が集まることになりました。そこで今回は、投げ銭などの課金機能を導入している「ライブ配信」サービスを紹介します。

“投げ銭”で稼ぐ!注目のライブ配信サービス

“投げ銭”とは、もともと公共の場などでパフォーマンスをする人へ、その才能や技術を称賛して小額の金銭を投げ入れる行為のこと。ネット上での“投げ銭”も同様に、無料で公開されているコンテンツに対し、支援や感謝の気持ちを込めて小額を手軽に寄付できるといったものです。

投げ銭機能をはじめ、クリエイターやアーティストに課金できるサービスはいくつかありますが、その中でも注目されているのが「ライブ配信」のサービスでしょう。

最近では、YouTubeを台頭にさまざまなサービス(アプリ)を利用して、誰でも手軽にライブ配信できるようになりました。ここでは注目のライブ配信サービスを5つ紹介します。

1. YouTube

世界最大の動画共有サービス「YouTube」は広告以外で収益を得る方法として、ストリーミング配信中に視聴者がいわゆる“投げ銭”できる「Super Chat(スーパーチャット)」「Super Stickers(スーパーステッカー)」をリリースしています。

視聴者はこれらを購入することで、その金額に応じてライブチャットのストリーム欄(チャットフィード内)に、投稿メッセージもしくはステッカーを強調表示させ、コミュニケーションを楽しみながら、クリエイター(配信者)を直接応援することができます。

数あるライブ配信サービスの中でも超巨大プラットフォームだからこそ、収益化の条件をクリアできれば一攫千金も夢じゃない?

(条件)
「チャンネル登録者数が1,000人以上」「過去12ヵ月の動画再生時間が4,000時間以上」などの条件を満たしている必要があります。

2. ニコニコ生放送

国内最大級の動画サービス「niconico」のニコニコ生放送では、放送者(配信者)を支援できる「ギフト」機能が導入されています。同社が創作活動を応援する「クリエイター奨励プログラム」に登録された作品に対し、視聴者はギフトを贈ることができます。放送者はこのギフトに応じて「クリエイター奨励スコア」が与えられ、このスコアを現金やニコニコポイントに交換できるという仕組みです。

公式インフォメーションによると、これまでに付与されたスコアの総額は、なんと約40億円!約170万作品も登録されているそう。(2019年7月時点)

(条件)
「ギフト」を使用するためには、有料会員であるニコニコ動画のプレミアム会員(月額550円もしくは年額6,600円)に登録する必要があります。

また放送者がスコアを現金に交換するためには、「個人である」「日本国内の銀行に口座を持っている」など一定の条件がある換金申請をクリアする必要があります。

3. SHOWROOM

仮想ライブ空間「SHOWROOM」では「ギフティング」という機能で、パフォーマー(配信者)に対し無料もしくは有料のバーチャルアイテムを贈ることができます。仮想ライブ空間ならではのユニークなアイテムが印象的で、このアイテムの総数に応じて配信者に報酬が支払われます。

さらに同社は、視聴者数・コメントの投稿数などに応じライブ配信を独自に評価、配信者には評価ポイントが付与され、1ポイントにつき1円をSHOWROOMが支払うという収益の分配も実施しています。