みなさん、おにぎりの具材は何が好きですか?

マイナビニュースランキングによると、

男性・・・1位ツナマヨ、2位梅干し、3位サケ
女性・・・1位ツナマヨ、2位サケ、3位梅干し
でした!

ツナマヨとサケは、魚ですし、、まあ人気なのも分かります。

はて、なぜ梅干しが人気なのでしょうか?

今日は、梅干しのおいしさについてお話します!

梅干しはすっぱいですね。 というわけで「酸味」について簡単にご説明します。

代表的な「酸味」

みなさん、「酸味」と言われると、どんなものを思い浮かべるでしょうか?

実は、食品添加物の「酸味料」と言われるものだけでも、10種類以上あって覚えきれないほどあるので全部はお話できないのですが、、、多くの人になじみのある代表的な酸味料といえば

・酢酸
⇒お酢(食酢)に含まれている

・リンゴ酸
⇒リンゴから見つかったことにより由来(ブドウにもあるよ)

・乳酸
⇒ヨーグルトの酸味です!

が有名ですね。

しかし、もっとも代表的な「酸味」、酸味の中の酸味といえば、 クエン酸です!!

クエン酸って?

クエン酸とは、レモン、みかん、グレープフルーツなどの柑橘類や梅干しなどに含まれる、すっぱい成分のことです。疲労回復や血流改善に効果的と言われていて、健康や美容目的に様々な食材・ドリンクに使われています。

クエン酸はなぜおいしいのか?

梅干しとご飯は味のバランスが良いのでおいしく感じる、という理由もありますが、、梅干しは、疲れてるときほどおいしく感じませんか?

疲れているときに梅干しがおいしく感じる理由は、体が求めているからです!

なぜ疲れているときにクエン酸を求めるのか?

それは、一言でいうと、クエン酸を摂取すると、エネルギーを作りやすいからです!

また、人間の体(血液)は、健康な時は弱アルカリ性(pH 7.35~7.45)に保たれているのですが(ちなみに皮膚や髪はpH4.5~6.5の弱酸性です)、疲れていると、pHが低くなります(酸性のほうに傾く)。なので、からだをアルカリにさせたいのですが、クエン酸を摂取すると体がアルカリになりやすいのです!

なぜクエン酸はエネルギーを作りやすいの?なぜクエン酸は酸なのに、摂取すると体はアルカリ性になるの?

この疑問に答えるには、クエン酸回路(TCA回路)の知識が必要です。昔、生物の勉強をしたことがある人は聞いたことがあるかもしれませんが、、なるべくざっくり分かりやすくご説明します!

ヒトは、生きるため、活動するためにエネルギーを生み出しています。

そこで重要になるのは、生体のエネルギー通貨と言われるATP(アデノシン3リン酸)です。このATPがエネルギーそのものと思っても構いません。

ヒトがエネルギーを作る経路は、大まかに2パターンあります。 1つが「解糖系」で、もう一つが「クエン酸回路」です。

<解糖系>
炭水化物を摂取すると、解糖系という経路で「ピルビン酸」まで変換され、エネルギー(ATP)を2個作りだします!

この解糖系では、酸素があってもなくても問題なくエネルギーを作ってくれます。

酸素がないとき・・・ピルビン酸は、乳酸に変わります!

短距離走など、激しい運動をして、疲れると乳酸が溜まるのはこのためです。

また、「死後硬直」は、死んだ後に呼吸が止まった後でも、体内に残ったエネルギーが解糖系で代謝されて乳酸が筋肉に溜まって固まることから生じます。

梅干しやレモン、すっぱい食べ物はなぜおいしい?~クエン酸の機能~
(画像=味覚ステーションより引用)