2.資金づくりで大切なのは「投資期間」
次に起こる疑問が、「どれくらいの余剰資金ができたら実際に投資を開始してもいいのか?」ということである。
実は、資金づくりで大切なのは「金額」ではなく「投資期間」である。投資に資金を回す際には、「いくらあればいいのか?」よりも「どれだけの期間、そのお金を触らないで済むか?」の方が重要なのである。
3.投資で大切なのは「出口戦略」 目的に応じて変化するもの
間違っても、いき当たりばったりで投資を始めてはいけない。あらかじめ自分のゴールを決めておき、それに基づいたポートフォリオ戦略を練ることが大切である。
ポートフォリオとは、どの資産にどれだけの投資を行うのかを決める「資産配分表」のことをいう。最近はインターネットやアプリなどで、ポートフォリオを組んでくれるものもあるから、利用してみるのもひとつの方法である。
ポートフォリオを考える際に、最初に決めなければならないのは、投資する案件ごとに「どこを出口にするのか?」ということである。「出口」とは、投資が満期を迎えたり、解約したりするなどして、お金を受け取る時のことを指す。
出口は、投資をする目的によっても違ってくる。たとえば、老後リスクに備えた対策というのが目的ならば、10年以上を目処とした長期間の投資を行うことになるだろうし、生存リスクに備えて早めに利益を確定させたいというのであれば、5年前後を目処とした投資を選ぶことになる。
自分に合った投資法とは?
「投資」と一口にいっても、実際は、積み立て式のものもあるし、大きな金額を一気に投入するパターンもある。どの方法を選択すべきなのかは、その人の投資戦略やリスクの許容度などによっても変わる。投資とは、実に奥の深い世界である。
投資をする人の年齢、とれるリスク、日々のフロー(給料)、ストック(蓄え)などの条件が変われば、自ずとその人に最適な投資法というのも異なってくる。投資の利回りは、「額」「期間」「利回り」で決まってくる。もちろん、高い成果を得るのは、フロートとストックの双方から攻めながら、なるべく長い期間をかけて、より高い利回りを得ることだ。
投資とは、良くも悪くも、同じ時期に、同じ対象に対して、同じ属性の人が投じたら、まったく同じ結果が出る。一度投げたらそのことをしばし忘れて実りを待つことになる。だからこそ、投げる前が勝負なのだ。これを機会に、あなたも自分に最適な投資法とは何なのかを、ぜひ一度じっくりと考えてみることをオススメしたい。
文・俣野成敏/ZUU online
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