金利タイプ別総返済額のシミュレーション
融資額4,000万円 返済期間35年 |
変動金利 | 10年固定金利 ※10年経過後は変動 |
全期間固定金利 |
---|---|---|---|
金利 | 0.380% | 0.550% | 0.840% |
返済月額 | 10万1,727円 | 10万4,720円 | 10万9,956円 |
返済総額 (金利変動なし) |
4,272万5,270円 | 4,424万4,978円 | 4,718万8,761円 |
返済総額 (10年経過後5年ごとに0.2%上昇) |
4,442万6,187円 | 4,599万5,266円 | |
返済総額 (10年経過後5年ごとに0.5%上昇) |
4,711万8,582円 | 4,876万3,724円 | |
返済総額 (20年経過後5年ごとに0.2%上昇) |
4,315万5,812円 | 4,468万9,488円 | |
返済総額 (20年経過後5年ごとに0.5%上昇) |
4,381万6,145円 | 4,537万1,110円 |
変動10年の固定期間選択型・全期間固定型、それぞれの金利タイプによって返済総額がどのように変化するのかをシミュレーションしてみました。
変動金利は金利がもっとも低いため、返済額が低く返済総額も金利が横ばい・微増であれば有利な金利タイプであることが確認できます。しかし一定以上金利が増加してしまうと、低金利のメリットは薄らいでいってしまいます。
金利の変動は、元金と返済期間が多く残っているほど影響が大きく及ぶため、金利上昇時は繰り上げ返済を行い金利発生の源となる元金を減らしてしまうのも一つの選択肢です。
変動金利を利用する場合は、返済計画にご注意を
住宅ローンで利用される金利タイプは、変動金利がもっとも多い傾向です。変動金利は、低金利や金利低下によって返済総額が減少するなどのメリットがあります。しかし金利上昇局面では返済総額が増加していき、最悪の場合は利息だけの支払いになったり、未払利息の発生により住宅ローンの残高が増加してしまう点がデメリットです。
住宅ローンは、最長35年の返済期間が設けられていますが満期時に残債が残っている場合は一括返済を行うことが必要です。
定年退職などを迎え収入が減少している場合は大きな返済負担となってしまい、老後生活に悪影響を及ぼしてしまう恐れもあるでしょう。金利変動による影響は、住宅ローンの元金・融資期間に比例するため、返済が進むほどリスクも低下していきます。
住宅ローンで変動金利を利用する場合は、毎月の返済額が少ないことを利用し、返済開始から間もないあいだは金利上昇時に備えて資金をプールしておくとよいでしょう。また固定期間選択型を利用し、残債が多く金利変動による影響の大きい時期の金利を固定してしまうことも一つの方法です。
住宅ローンの返済は長期に及ぶため、返済期間中に転職や定年退職によって収入額が変動することも珍しくありません。現在得られている収入をベースに借入額や返済額を定めてしまい、不足の事態が起きたときに住宅ローンの返済が滞ってしまったとしたら・・・せっかく購入したマイホームを手放すなんてことも起きてしまいます。
そうしたことにならないよう、返済総額が変化しやすい変動金利を利用する場合は、ある程度余裕をもった返済計画を立てるとよいでしょう。
菊原 浩司(きくはら・こうじ)
2級FP技能士、一種証券外務員資格保有、管理業務主任者
お金の不安のない生活をおくるにはマネープランを作ることが有効です。マイホームの取得や養育費の準備、老後資金の確保といった大きなお金の問題に対処するには、資産運用の導入や各種保険を利用したリスクへの備えが必要となっています。日常生活では知る機会の少ないこれらの知識・情報について、分かりやすく解説していきます。
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