「オマーンに行こう」と言ったのは数年前のまだ夏の暑さが残る9月のことだった。

日本で生まれ育った人がなかなか「オマーンに行こう」とは言わないと思う。世界には、聞いたことはあるけれど行くことがない国が大半なのだ。オマーンはそんな国の一つではないだろうか。例外として、サッカー日本代表がわりとよく対戦している気がするので、サッカーファンなら行くかもしれない。世界中を旅するバックパッカーも行くかもしれない。

しかし、私は特別なサッカーファンではないし、バックパッカーでもない。どちらかと言わずともインドア派だ。一人暮らしで家にばかりいるので、人と3日間話さないこともあるのが普通だ。そんな私が「オマーンに行こう」と言ったのだ。部屋で一人。

オマーンに「オマーン国際空港」はない! そして海外旅行に言葉の壁もない!
(画像=この記事を書いている地主です、オマーンに行きました!、『さくマガ』より引用)

オマーン=熱海

海外旅行にはいくつかの壁が存在する。大きくは以下の3つだろう。

1)言葉がわからない

2)治安は大丈夫なのか?

3)お金がかかる

もっとあるかもしれないけれど、国内旅行と異なる点はこの3つだと思う。ただ私はこの3つの壁を突破することに成功していた。オマーンの前に何度か海外に行って、壁の存在はもはやないと気がついていた。オマーンだろうが、熱海だろうが、草津だろうが実は変わりないのだ。

「オマーン=熱海」であり、「海外=草津」なのだ。問題は私が草津に行ったことがないことだけれど、たぶん一緒だと思う。違うところは温泉まんじゅうの有無くらいじゃないかな。

オマーンに「オマーン国際空港」はない! そして海外旅行に言葉の壁もない!
(画像=タイ経由でオマーンに行きました!、『さくマガ』より引用)

海外旅行の壁1 言葉がわからない

この問題は誰もが気になるところだと思う。世界は広いけれど、日本語を話すのは日本だけ。オマーンはアラビア語が公用語で、さらに英語が通じる国。当然日本語は通じない。そして、私は日本語以外話せない。

最近は日本人でも英語が話せて当たり前みたいな感じで、英語を勉強する人も多いし、小学校でも英語の授業がある。しかし、私は日本人なので、英語よりもっと美しい日本語を話せて書けるようになりたいと思っているので、英語より日本語をさらに勉強しているのだ。マジでアゲポヨ、ヤベェくらい日本語しか話せない。

ただ、ビジネスにおいては問題かもしれないけれど、海外旅行においては何にも問題はない。日本語以外話せなくて全然いいのだ。先にも書いたように私はインドア派で人と話さない日が多い。さらに友達もいない。私には友達がいないのだ。なので日本でも日本語で人と話すことはない。何も話さないのだ。

つまり、日本より知り合いもいない海外で、誰と何を話せというのか、となるのだ。国内旅行ですら「ありがとうございます」くらいしか話さない。海外でもそうで、その国の「ありがとう」だけ話せれば問題ないのだ。結果、英語圏でも、スペイン語圏でも、ロシア語圏でも、草津に行く感じで出かける。オマーンだってそうなのだ。

オマーンに「オマーン国際空港」はない! そして海外旅行に言葉の壁もない!
(画像=タイからオマーンを目指します!、『さくマガ』より引用)

海外旅行の壁2 治安は大丈夫なのか?

これも大した問題ではない。日本語しか話せないというのが大きい。海外で現地の人と話そうとか、現地の人と仲良くなろうとか思うから、何かに巻き込まれたり騙されたりするのだ。そもそも、触れ合う気がないのでそのようなことに出くわさない。

友達は多いほうがいい、みたいな考え方があるし、友達100人できるかな、みたいな歌もあるけれど、友達がいない人のほうが海外旅行は向いているかもしれない。どこにいても高校時代の休み時間の感じなので、詐欺にすら合わないのだ。

もちろん紛争地域とかテロが頻発している地域は話が変わる。外務省のサイトで情報を見てから行くようにしているし、危ないと言われる地域や時間帯は活動しない。

海外はスリも多いと聞くけれど、今までスリにもあったことはない。それはなぜか。簡単である。そもそも荷物はリュックサック一つ。リュックは基本的に肌身離さないので盗まれるリスクが少ない。キャリーバッグなどはリスクが高まると思う。

また、財布などはチェーンだ。チェーン。ダサいでおなじみのチェーンだ。もっとも信頼出来るセキュリティなのだ。財布にチェーン、スマホにチェーン。最近の私は日本でもチェーンをつけている。落とす心配がないからだ。チェーンは最高なのだ。チェーンの啓蒙活動を始めようと思っている。

オマーンに「オマーン国際空港」はない! そして海外旅行に言葉の壁もない!
(画像=これ便利よ!、『さくマガ』より引用)

海外旅行の壁3 お金がかかる

これはその通りです。かかります。今回のオマーンは1人20万ほどかかった。かなりの金額だ。給料1カ月以上の金額。それを解決するのは日頃の「我慢」だ。年末にオマーンに行く、と決めて我慢。

晩ごはんを外で食べようと思っても我慢して家で豆腐を食べる。この服いいな、と思ってもちょっとだけ大きめなスーパーに売られている服で我慢する。

服に関しては我慢ではないかもしれない。ちょっと大きめなスーパーの服はなかなかにオシャレだ。昔住んでいた家の近所にあるスーパーのセレクトがよくて一時期よく着ていた。最近、そのスーパーから服売り場がなくなったと聞いたので、私以外はそう思っていなかった可能性もあるけれど。

あとは物価の安い国に行くという手だ。日本は物価が高い国の一つなので、ヨーロッパとかアメリカとかに行かない限り、大体は安くなると思う。問題はそういう物価の安い国は飛行機代が高いことだけれど、行ってからはかなり安くなる。

ということで、もはや壁はないということで、オマーンに来たわけだ。