1年生から就活を始める学生も

テスティーは調査対象の学生に、「現在、就職活動をしているか」という質問をしている。「就職活動をしている」と答えたのは、大学1年生で13.2%、2年生で23.8%。「企業研究などの準備をしている」と答えたのは1年生で15.1%、2年生で23.8%だった。2つの回答を合わせると、1年生の3割近く、2年生の5割近くが何らかの就活に関する行動をとっているという結果となった。

学生たちが早くから動き始めているのにも、情報収集のしやすさが関係しているのだろう。就活スケジュールの後ろ倒しや前倒しなど、近年の就活を取り巻く環境は賑やかだ。また、インターンシップに参加する学生も増えている。さらには、外資系やベンチャー企業など就職協定にしばられない企業もある。1、2年生のうちから動くというのは、決して早すぎることではないだろう。

情報過多からくる疲労

ただし、学生たちは情報量の多さにうんざりしている部分もあるようだ。テスティーが行った「就職活動で困ったことは?」という質問では、「情報が多すぎること」という回答が見られた。

欲しい情報がネットですぐに手に入る今の時代は、便利ではあるものの情報過多に疲れてしまうという面ももっている。学生たちが1社の内定で就活を終えてしまうのには、「早く終わりたい」「面倒くさい」という本音も隠れている。

学生たちは、「エントリーシートの書き方」や「面接の受け答え」の方法についてはよく知っている。わからないことはネットで調べれば何でも教えてくれるのだ。だが、「エントリーシートを何通も作成するのは面倒くさい」「また面接に行かなければいけないと考えると気が重い」という学生は多い。なぜか。

学生たちはエントリーシートを書くにも、面接を受けるのにも、大量の情報を集めて取捨選択するところから始める。この作業の繰り返しは相当な苦労だ。しかし、1社の内定があればもう面倒を繰り返す必要はない。疲れなくて済む。

ツールの変化と学生の対応力

「疲れるのがイヤだから就活を終わろう」という考え方は、一見ネガティブに思えるかもしれない。しかし、少ない内定数で就活を終えるには絞り込んだ企業研究が必要だ。あふれる情報をうまく取捨選択して、理想の企業を見つけ出す技術が必要だ。

内定がもらえて満足もしくは納得したところで、学生は就活を終了させる。それがなければ、就活を終わらせる決断はしにくい。とにかく内定が欲しいと量を狙うのではなく質を重視した活動をした結果、少ない内定数で終わらせることができるのだ。

就活ツールの主力がスマホへと移行してきたことで、就活への取り組み方も変わってきている。今後もさまざまなアプリやツールが登場し、そのたびに学生たちは器用に対応していくのだろう。受け入れる側の企業としても、時代の変化を読み取る努力が大切になる。

文・渡邊祐子(フリーライター)/ZUU online

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