年1回の優待は半年前を目安に
内容も種類も利回りも千差万別の優待であるため、確実な買い時というものはそもそも存在しない。しかし、一応の目安として年2回の優待に関しては2か月前を目安に仕込むことを念頭に置いておこう。年2回、例えば3月と9月に権利日があるとしたら、1月と7月を目安に株を仕込むとよいだろう。
ただし、年1回の優待の場合には、下落幅が大きくなる上、調整時間(下落が収まり再び上げ始めるまでの時間)が年2回のものとは異なる。目安として権利日通過ののち半年から8か月程度は見ておき下落が収まって株価が再び上昇を始めたタイミングで仕込みたいものだ。いずれにせよ権利確定日の直前に買うことだけは避けた方が良い。
なお、最近ではクロス取引(優待ただ取り)の影響からか株価が権利日を過ぎてもそれほど落ちない優待株も散見される。優待銘柄も種類やクロス取引がしやすいかどうかによって、権利日通過後の株価の動きもいろいろなので、興味を持ったならその辺りを研究してみると、一歩上の優待投資家へと近づくことだろう。
知っておくと便利! 権利落ちしにくい優待株
参考までに権利落ちしにくい優待株があることをお伝えしておく。それは時価総額の大きな優待株である。
例えば、大和証券グループ本社 <8601> やオリックス <8591> 、レオパレス21 <8848> などは機関投資家や外国人投資家なども買っているような大型の株式である。彼らは優待目的には株の売買をしていないので、優待取得にかかわらず株を保有し続ける。そのため優待投資家の権利確定による株価の下落の影響を受けにくいのだ。
それに比べると純粋な時価総額の小さな優待株は、優待権利確定通過による下落の影響をもろに受けるため、優待初心者の場合には、まずは大型から攻めてみるのもありかもしれない。これも参考までに覚えておいてほしい。
文・谷山歩(個人投資家)/ZUU online
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