パートナーとの結婚を考えるとき、気になることのひとつにお互いの「預貯金」が挙げられるでしょう。多くの夫婦は、どれくらいお金を貯めて結婚したのでしょうか?この記事では、結婚費用に関する調査結果などを用いて、結婚に必要なお金についてまとめてみました。結婚までにお金を準備する上での参考にしてみてくださいね。

結婚までに、みんなはいくら貯めていた?

2結婚までに貯めたお金の平均は300万円!意外と多い?みんなの預貯金額
(画像=metamorworks/stock.adobe.com,『UpU』より引用)

結納や結婚式、新婚旅行など「結婚」というライフイベントには、たくさんのお金がかかるもの。結婚を考えているカップルにおいては「今の貯蓄で結婚できるかな?」と気になる人も多いのではないでしょうか。結婚費用のために、どれくらいの貯蓄があるといいかデータから考えていきましょう。

結婚情報誌『ゼクシィ』が毎年実施している「ゼクシィ結婚トレンド調査」の2020年版(リクルートブライダル総研調べ・全国推計値)によると、結婚費用(結納、挙式、披露宴、二次会、新婚旅行)のための夫婦の貯蓄有無について「貯金していた」と回答した人は86.7%でした。そのうち夫婦が貯めた金額は次の通りで、平均は約312万円でした。

貯蓄額 割合
100万円未満 8.2%
100万~200万円未満 22.6%
200万~300万円未満 21.2%
300万~400万円未満 16.9%
400万~500万円未満 11.2%
500万~600万円未満 8.7%
600万円以上 11.2%

調査対象の夫婦のうち8〜9割のカップルが貯蓄をしており、その金額についても9割以上が100万円以上のまとまったお金を貯蓄していることがわかります。「想像以上に貯蓄しているな……」と焦りを感じた人や、「そこまで多くなくてもいいんだ」と安堵した人もいるかもしれませんね。

結婚前の夫婦の年収はいくら?

3結婚までに貯めたお金の平均は300万円!意外と多い?みんなの預貯金額
(画像=metamorworks/stock.adobe.com,『UpU』より引用)

"結婚のため"に貯蓄するかはさておき、貯蓄額は収入や年齢にともなって変化するので、貯蓄した金額を一概に高い・低いと判断することは難しいでしょう。そこで、同調査をもとに結婚した人の年齢や職業、結婚する前の年収についてチェックしてみます。 まず、同調査の夫婦の平均年齢(結婚時)は、「夫が平均29.8歳」、「妻が平均28.3歳」です。また、現在の職業について一番多くを占めるのは、「夫が75.0%で会社員」、「妻が50.8%で会社員」でした。

このうち結婚前の夫婦の年収については、次のような結果となりました(無回答あり)。

<夫>

年収 割合
300万円未満 7.2%
300万~400万円未満 23.0%
400万~500万円未満 28.1%
500万~600万円未満 18.2%
600万~700万円未満 9.7%
700万円以上 8.6%

<妻>

年収 割合
200万円未満 8.1%
200万~300万円未満 20.6%
300万~400万円未満 33.0%
400万~500万円未満 21.5%
500万~600万円未満 9.6%
600万円以上 3.5%

夫は400万〜500万の割合が一番高く約30%を占め、夫の年収の平均は457.7万円でした。一方、妻は300万〜400万の割合が30%近くで、妻の年収の平均は338.9万円でした。

ちなみに同調査では、結婚まで付き合った期間について上位から「1〜2年未満」が27.0%、「2〜3年未満」が24.4%、「3〜4年未満」が15.6%で平均は3.2年でした。また結婚を決めた時期は「挙式の1年前」が44.6%と断トツでした。

年齢や職業はもちろん、住んでいる地域によっても年収や貯蓄額は大きく異なります。また結婚にかかる費用も、カップルによって違うでしょう。付き合っていた期間、結婚を決めた時期などとあわせて、自分たちの貯蓄を考えるときの参考に、あくまで1つの目安としてみてくださいね。

結婚にはどんなお金がかかるか

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では、実際に結婚ではどのようなことにお金がかかるのでしょうか。前出の調査でも示されている結婚費用として「結納」「結婚式」に加え、「新生活の準備費用」の内容をそれぞれチェックしていきましょう。

結納

結納とは、両家の親同士が顔を合わせ正式に婚約する儀式のことです。結納では、男性側の両親が結納品や結納金を持参し、女性側の両親が受書(うけしょ)を返すというもので、その後、両家で会食をすることが一般的です。地域によって、お互いに結納品を準備することもあります。

最近では、結納の代わりにカジュアルに両家の「顔合わせ食事会」を行うことも増えてきました。一般的に顔合わせ食事会では、双方の両親を招待し全員で食事を楽しむ傾向です。場合によっては、以下のようなケースもあります。

・兄弟姉妹や祖父母が参加
・記念撮影をする
・婚約指輪などの記念品の披露
・「食事会のしおり」を作ってお互いのプロフィールを両親に伝える

前出の調査結果によると、食事を含めた結納式の費用は平均約23万円、結納品の費用は平均約15万円でした。また結納金は「100万~150万円」という回答69.8%で最も多い結果となりました。ただし、結納やそれにかかる費用は、地域や両家の考え方によって大きく変わります。お互いの両親の意見を聞きながら進めていくことが大切です。

結婚式、二次会

結婚式の費用は、主に結婚式の会場によって異なります。結婚式場で結婚式を挙げる場合、平均260万円程度です。ホテルやゲストハウスの場合、結婚式場より高くなり、平均260万~320万円程度。一方、レストランを貸し切って行うレストランウェディングなら平均195万円程度となっています。

この数字は平均のため、実際は結婚式の内容によって大きく変動するでしょう。例えば「ゲストの人数」「ウェディングドレス」「演出プラン」などによっても費用は大きく変わります。あくまで目安にしつつ、自分たちのお財布事情と相談しながら結婚式のプランを決めていくことが大切です。

前出の調査によると、結婚式の挙式や披露宴などの総額にかかる費用は平均362.3万円でした。一方で、披露宴などのご祝儀については、平均227.8万円でした。結婚式にかかる費用としては、ご祝儀などを差し引くと150万円程度あればよい計算です。さらに両親からの援助金などもあれば、もう少し負担を抑えることができるでしょう。

新生活準備

前出の調査結果によると、夫婦が一緒に住み始めたタイミングについての回答結果は次の通りでした(無回答あり)。

時期 割合
結婚が決まる前 48.8%
結婚が決まった後 挙式までの期間 38.4%
結婚が決まった後 挙式の後 7.4%
一緒に住んでいない 2.1%

この調査結果では、「結婚が決まる前に同棲していたカップル」と「結婚を期に同棲するカップル」が、おおよそ半々でした。必ずしも、結婚のタイミングで新居などに移る"新生活"がはじまるわけではありませんが、まだ一緒に暮らしていないという夫婦は、次のようなお金がかかるでしょう。

・家具、インテリア、家電購入費用
・住宅にかかる費用(賃貸なら初期費用など)
・引っ越し代金 など

「新生活準備調査2016(リクルートブライダル総研調べ)」によると、新生活準備のためにかかった費用(金額回答者のみ)は、平均で72.3万円、インテリア・家具の購入にかかった費用は平均で40.0万円、家電製品にかかった費用は平均で37.4万円でした。

結婚のタイミングには、このほかに「結婚指輪」や「新婚旅行」などのお金もかかります。自分たちに必要なものはどれかを確認したり、調整したりして、かかる金額がどれくらいかを計算するといいでしょう。