社会人になったばかりの頃は「毎日仕事をするだけで精いっぱい」という人も多いことでしょう。一般的に、運動習慣を身につけると健康に良いといわれていますが、仕事の疲れが溜まり、休日はついダラダラ過ごしたくなりますよね?でも、そんなことをいっていたら、どんどん不健康になってしまいます。健康維持のためには、日々少しずつでもいいから運動することが大切です。そこで今回は、毎日の隙間時間を使って効率的に運動する方法を紹介します。

通勤時間で健康に!隙間時間で運動習慣をつけよう

ビジネスパーソンにとって隙間時間の最たるものは通勤時間ではないでしょうか。2018年に不動産情報を提供するアットホームが行ったアンケート調査によると、都内勤務の20~30代賃貸一人暮らし会社員の通勤時間の平均は片道約47分でした。

つまり往復だけで1日約1時間半を通勤に使っていることになります。まずはこの通勤時間を有効活用して運動を始めましょう。

ひと駅分だけ歩く「ゆるウォーキング」

会社や自宅の最寄り駅から、一つ前の駅で降りて目的地まで歩く「ゆるウォーキング」は気軽に始められる運動です。

山手線内の各駅間の距離は平均約1.15キロメートルで、通勤の行き帰りで1駅分余計に歩くと約2.3キロメートル。体重60キログラムの人がこの距離を平均的な速度(時速4キロメートル)で歩くと、約34分の運動になります。朝と夕方にそれぞれ約17分の隙間時間を使うことで合計約107キロカロリーの消費が期待できます。

消費カロリーはさほど多くないように思えますが、日常生活に無理なく運動を取り入れることが何よりも大切です。負担にならない程度の軽い運動からスタートし、できるだけ長くこの習慣を続けることを目標に取り組んでみましょう。

厚生労働省が推奨する運動習慣もまずは負荷の少ないウォーキングから始めることが有効だとしています。また週2回以上、1回30分程度の有酸素運動をコンスタントに行うことが望ましい生活習慣ともいわれています。まずは週に2回程度、1駅分の距離を歩く「ゆるウォーキング」を習慣づけて運動することに慣れていきましょう。

通勤時間で筋力アップ!電車でできる「プチ筋トレ」

平均で往復約1時間半を費やす毎日の通勤時間を筋トレに充てるのも一つの選択肢です。運動する習慣がない人でも電車の中で1分あればできる「プチ筋トレ」を平日の日課にしてみましょう。

スペースのない満員電車の中でも、その場でつま先立ちするだけで足の筋力アップやバランス感覚の向上が狙えます。以下の手順で下半身の「プチ筋トレ」を行いましょう。

1.両足を軽く開き、軽くかかとを上げて4秒キープ
2.足の指に体重がかかるよう意識しながら、さらにかかとを高く上げて4秒キープ
3.かかとを落とし元の体勢に戻る。これらを5回行い1セットとする

この運動は、背筋を伸ばして良い姿勢で行うことがポイントです。ふくらはぎの筋肉を鍛え足の指の動きを良くすることで、バランス感覚の向上を目指します。まずは1セットから始め、慣れてきたら1日に複数セットできるよう毎日続けてみてください。

会社まで10キロメートル圏内なら自転車通勤もアリ!

会社まで片道10キロメートル以内に住んでいる人は、自転車通勤も選択肢の一つとして考えてみてください。

成人が運転する自転車の平均時速は約14.6キロメートルです。片道10キロメートルの距離を自転車で移動すると約41分の通勤時間となり、平均的な通勤時間より約6分短くなります。自転車通勤の場合、通勤ラッシュによる渋滞や満員電車のストレスに悩まされることもありません。

例えば体重60キログラムの人が会社まで10キロメートルの距離を往復したとしたら、約487キロカロリー前後の消費が期待できます。

毎日自転車通勤するのは正直つらいと感じる人も、週に2~3回程度なら無理なく続けられるのではないでしょうか?気候の良い時期や晴れた日に限るなど、快適に通勤できるよう自分なりのルールをつくることも継続の秘訣です。

自宅では「ながら運動」で隙間時間を有効活用

自宅で過ごす時間も工夫次第で運動習慣に変えられます。日常的に行う家事やテレビを見ている時間も立派な隙間時間です。日常動作と運動を組み合わせた「ながら運動」で自宅での活動量を増やしましょう。

家事をしながら運動

掃除や洗濯など日常的に行っている家事は、あえて体を大きく動かすことで立派な運動になります。例えばキッチンに立っているときにつま先立ちを繰り返す「プチ筋トレ」を行うのも有効です。

ほかにも掃除機をかけるときは腰を落としてひざを軽く曲げながら行うなど日常動作の中に運動を取り入れてみましょう。

テレビを見ながら運動

テレビを見ている時間もただ寝転んでいるだけでは健康的とはいえません。CMの間に腹筋などの筋トレをしたりストレッチを行ったりするなど、なるべく体を動かすように習慣づけてみましょう。

好きな番組を1時間見たら10分運動するなど、マイルールを設けてみるのも方法の一つです。テレビ画面を見続ける時間を区切ることは、リフレッシュや眼精疲労の予防にもつながります。