③廃止もしくは変更に気付かずに買ってしまう
優待の廃止もしくは変更後にその優待株を買ってしまい、目的の優待が手元に届かないという失敗だ。優待をもらうために雑誌や書籍、ネット上の優待情報を参考にすることが多いと思うが、優待内容はしばしば変更されることがある。業績悪化や企業方針の変更(株主還元の公平性を高めるためなど)によって、優待自体が廃止されることもある。
2016年に優待が廃止、もしくは変更されたものに以下の銘柄がある。
THEグローバル社 <3271> クオカードを廃止
イーグランド <3294> クオカードを廃止
ハーバー研究所 <4925> 優待割引券の使い勝手が悪くなる
ヴィレッジヴァンガード <2769> 優待割引券の使い勝手が悪くなる
ほかにも多くの銘柄で、良くも悪くも変更が起きている。特に優待を目的として買われている銘柄は、廃止や変更による影響が長引くことがある。そうなると、優待がもらえないだけでなく、値下がりによる損失もくらってしまい、ダブルで損ということになってしまう。
この失敗を防ぐための対処法としては、優待株を買う際には企業のホームページを確認して、IRの項目から優待に関するお知らせがないかを見たり、優待ページなどを確認したりすることなどが有効だ。
④似た名前の企業の株式を買ってしまう
もっとも単純なミスだが、似た名前の企業に注意しよう。間違えると、自分の手元に異なる優待が来たり、待っていても来なかったりするような残念なことになってしまう。いくつか例を見てみよう。
TOKAIホールディングス <3167> 、トーカイ <9729>
イントランス <3237> 、イントラスト <7191> 、エストラスト <3280>
アイ・ケイ・ケイ <2198> 、アイケイ <2722>
予防としては名前の確認はもちろんのこと、できれば銘柄コード(4桁の数字)も把握して取引するように心がけたいところだ。
事前チェックで失敗を防ごう
優待株取引での失敗は、情報量や情報新鮮度の不足から生じる場合がほとんどだ。財務や業績チェックのような難しいことではなく、ちょっとした確認によって上記4つの失敗は防げるので、覚えておきたい。
文・谷山歩(個人投資家)/ZUU online
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