誰しも結婚したら、お金に困ることなく安定した生活を送りたいものでしょう。結婚後の生活を考えれば、相手の年収が気になるという人も多いはず。一方で、単なる高望みではなく"一般的な年収"がいくらかを知っておく必要もありそうです。そこでこの記事では、理想の年収と実際のビジネスパーソンの平均年収をまとめてみました。

相手の年収はいくらが理想?

2理想と現実!結婚相手の年収いくらで安定した生活は送れる?
(画像=takasu/stock.adobe.com)

人材紹介サービスのパーソルキャリア株式会社が運営する大手転職サイト「doda」の「パートナーに期待する年収調査」によると、男女のパートナーに期待する年収の上位5位は次の通りです。

<女性>
1位:500~600万円未満 20%
2位:400~500万円未満 17%
3位:600~700万円未満 15%
4位:700~800万円未満 14%
5位:1,000万円以上 13%

<男性>
1位:300万円未満 32%
2位:期待しない 21%
3位:300~400万円未満 20%
4位:400~500万円未満 12%
5位:500~600万円未満 7%

回答の詳細について、女性は「自分よりも多めに稼いでほしい」という意見があるのと同時に、男性も「自分が稼ぎ頭になる」と考えている人も多いようです。

年代別でみると、女性は年代が上がるにつれてパートナーに期待する年収が高くなります。一方男性は、年代が上がるにつれてパートナーに期待する年収が下がりました。性別や年齢によって、求める年収は大きく変わることがわかります。

与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社が2020年5月に実施した、第10回「この企業に勤める人と結婚したいランキング」調査(*)によると、男女の結婚相手に求めたい最低年収は次の通りでした。 *20〜59歳の男女個人800サンプルを対象

<女性>
1位:500万円以上 21.5%
2位:年収は気にしない 20.0%
3位:600万円以上 19.0%
4位:400万以上 12.8%
5位:800万以上 10.3%

<男性>
1位:年収は気にしない 43.4%
2位:300万円以上 13.3%
3位:500万円以上 12.3%
4位:600万円以上 8.0%
5位:800万以上 7.0%

男性のおよそ半数が「年収は気にしない」とする一方で、女性の同回答は20%ほどの結果となりましたが全体順位の2位、と決して低い数字ではありません。

なお、年収500万円以上(600万以上、800万以上を含む)を求める人は、男性で約30%、女性で50%となり、年収を求める人と求めない人が二極化している印象も見られます。

みんなは年収をいくらもらっている?

3理想と現実!結婚相手の年収いくらで安定した生活は送れる?
(画像=area1964/stock.adobe.com)

これらの理想の年収に対し、一般的な年収についてチェックしていきましょう。国税庁の「民間給与実態統計調査(2019年)」によると、全体の平均給与は436万円でした。また、年齢層別の平均給与は次の通りです。

20~24歳:264万円
25~29歳:369万円
30~34歳:410万円
35~39歳:445万円
40~44歳:476万円
45~49歳:499万円
*1万円以下を四捨五入

企業の形態でみると、事業所の規模が大きくなるほど年収も上がる傾向があります。たとえば、資本金10億円以上の株式会社にしぼってみると、平均給与は次の通りです。

20~24歳:297万円
25~29歳:457万円
30~34歳:537万円
35~39歳:609万円
40~44歳:657万円
45~49歳:701万円
*1万円以下を四捨五入

前出の平均給与と比べると全体的に高くなっていますが、アンケート調査の回答と比較すると、理想の年収と実際の年収ではややギャップがあることがわかります。

一方で、若いうちは収入が少なく将来的に給与が高くなるケースもあるでしょう。必ずしも現在の給与で生涯の年収が高い低いと判断することはできません。参考に全年代の業種別平均給与を、金額が高い順にピックアップしました。

電気・ガス・熱供給・水道業:824万円
金融業・保険業:627万円
情報通信業:599万円
学術研究・専門・技術サービス業・教育・学習支援業:518万円
製造業:513万円
建設業:491万円
運輸業・郵便業:436万円
不動産業・物品賃貸業:424万円
複合サービス事業:411万円
医療・福祉:401万円
卸売業・小売業:376万円
サービス業:359万円
農林水産・鉱業:297万円
宿泊業・飲食サービス業:260万円
*1万円以下を四捨五入

インフラ系・金融系・IT系の年収が高い傾向にあるとわかります。一方、飲食や宿泊施設などのサービス業や農業などの第一次産業は年収が低い傾向があります。勤める企業の業種で結婚相手を検討することは多くないかもしれませんが、自身の年収目安の比較参考としても活用してみてください。

みんなが結婚相手に求めるものとは

4理想と現実!結婚相手の年収いくらで安定した生活は送れる?
(画像=monet/stock.adobe.com)

相手の収入が気になる一方で、多くの人は結婚を考えたとき相手には何を求めているのでしょうか。内閣府の「少子化社会対策に関する意識調査(2019年)」における、"結婚相手として何を重視するか"といった内容の質問に対して、全10項目それぞれにおいて「重視する」と回答した人の割合が高かった項目上位5つをまとめました。

<男性>
人柄:85.2%
仕事への理解:35.7%
容姿:33.8%
家事・育児の能力:30.4%
年齢:25.4%

<女性>
人柄:94.2%
経済力:55.8%
仕事への理解:40.5%
家事・育児の能力:27.6%
職業:26.2%

女性は「経済力」が上位にランクインしており、やはり年収を求める傾向がある印象でした。同時に「仕事への理解」を重視する回答も多く、自分自身も仕事を続けたいという意向もありそうです。その一方で男性は「経済力」「職業」などはランクインしておらず、「容姿」「年齢」がランクインしていました。

そして男女ともに最も多かったのは「人柄」です。他の項目と比べて、圧倒的に大きな割合を占めていることがわかります。