加入前に知っておくべきこと
団信は契約形態などが一般の生命保険と異なるため、税金や契約の変更・更新などに一定の制限が生じるなどの自由度が劣る部分もあるため、加入前に相違点や保障内容を把握しておきましょう。
所得税の納税義務がない
一般の生命保険の保険金は、契約の形態により所得税・相続税・贈与税の課税対象となりますが、団信では保険金の受取人が金融機関のため、契約者はこれらの納税義務から免れることができます。
生命保険料控除の対象外
団信は契約者が保険料を直接負担していないため、団信の保険料は生命保険料控除などの対象とはなりませんが、住宅ローンの残債の一部として、年末の住宅ローン残高の最大1%が税額控除される「住宅ローン減税制度」の適用を受けることができます。
一般の生命保険と比べて保障が薄い
団信の保険金は住宅ローンの残債とリンクしているため、返済が進むにしたがい保険金の額も減少していくため、保険としての効果が弱まっていくほか、対象となる疾病に罹患しただけでは保険金が支払われない点に注意が必要です。
健康状態の告知(借換時に新たに加入)
団信の利用に際し、契約者の健康状態を保険会社に告知する必要があります。告知する内容については保険会社の指定する告知書に沿って回答を行うことになりますが、この際故意や重要な過失によって事実と異なる告知を行った場合、保険会社による契約の解除などにより保険金が支払われず住宅ローンの残債が完済されない恐れがあります。
また、借り換え時でも団信の加入は再審査が行われるため、借り換え時の健康状態によっては同様の団信を利用することができない恐れもあります。
加入後の契約内容変更は不可
団信は加入後の契約変更を行うことはできず、どうしても契約内容を変更したい場合は住宅ローンの借り換えにより再度審査を受ける必要があります。事務手数料なども新たに必要となってしまうため団信の契約は一般の生命保険契約よりも注意して進めるようにしましょう。
保険金が支払われないケース
告知事項に故意や重過失によって事実と異なる記載をした場合、2年以内であれば保険会社は契約を解除することができます。しかし、告知内容の誤りや致死率が高い疾患や治療困難なものを隠していた場合は詐欺として扱われ、保険会社は2年経過後でも契約を取り消すことができます。
たしかに既往歴は団信を契約する上でマイナス要素となりますが、一律に契約を拒むものではありません。誤った告知で契約を行い、万が一の場合に保険金が支払われないといった事態とならぬよう、告知事項は正確に行いましょう。
一般の生命保険との内容の見直し
生命保険の保険金は遺族の生活を保障する大切な資金ですが、過剰に契約してしまうと保険料負担も大きくなってしまいます。マイホームを購入し、団信に加入することにより遺族の以後の住居費を大きく削減することができます。
一般の生命保険を併用している場合は保険金の額が過剰となってしまう可能性がありますので、団信の契約にともない一般の生命保険の保険料を見直すとよいでしょう。
生命保険との違いを把握しておく
住宅ローンの利用にともなって契約することができる団信は、契約者の健康に合わせてさまざまな疾病を対象範囲として加えることができます。
しかし一般の生命保険と異なり、対象となる疾病に罹患しただけでは保険金が支払われず、就業不能などの一定の状態となることを要件としており、保険金の受取人や保険料負担の仕組み、契約変更の制約など異なる点も多くあるため、加入する前に相違点を把握しておくことが重要です。
提供・UpU
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