花には花言葉があります。熱烈に愛を告げるものから、死を意味するものまでポジティブなメッセージもあればネガティブなものもありさまざまです。花束を贈り物にすることは日常でもよくあることですが、花言葉の意味を押さえておくことでコミュニケーションの幅が広がります。

別れを意味する花言葉22選!失恋・悲しい・儚い花

花には花の種類の数だけ個性的な花言葉が与えられていますが、今回は別れを意味する花言葉を22選にしてピックアップし、その詳しい意味と由来を解説しています。

失恋、悲しい、はかないなどの意味を持つ花たちの可憐な姿とともに、印象的な花言葉を覚えておくと贈り物にする際に役に立つでしょう。

別れを意味する花言葉1.白いチューリップ

色とりどりに咲き乱れる姿を思い浮かべる人の多い人気の花チューリップですが、白い姿のチューリップには「失われた愛」という花言葉が与えられています。

「失恋」というストレートでネガティブなイメージのある花言葉もありますが、そこから転じて「新しい愛」という花言葉も持ち合わせているようです。

花言葉にはネガティブなメッセージが込められたものも多くありますが、その反対にポジティブなイメージを併せ持つものもありますので注意してチェックしてみましょう。

別れを意味する花言葉2.夕顔

夏になると夕方に、その白く可憐な姿を見せる夕顔には「はかない恋」「夜」「罪」などのネガティブな意味合いを持つ花言葉が与えられています。

「はかない恋」の由来はその花の名前の通り、夕方に花開いて翌朝にはしぼんでしまうというその短命ぶりからきています。美しい花の命は決して長くはないということを肝に命じておきましょう。

別れを意味する花言葉3.ランタナ

赤、白、ピンク、黄、オレンジと華やかな色合いを持つことで知られる西洋の花ですが、日本ではあまり知名度がないと言っていいでしょう。

このランタナには「心変わり」という別れを連想させる花言葉が与えられています。他に、「合意」「協力」「厳格」といった花言葉もあります。

花言葉の「心変わり」とは、この花が七色に様変わりをする性質から与えられています。和名では「七変化」という名前を持つほど、姿の移り変わりが激しい花です。

別れを意味する花言葉4.白いゼラニウム

一年を通じて花を咲かせることで知られるゼラニウムは赤い花ぶりが印象的ですが、今回は白い姿のゼラニウムを取り上げます。この白いゼラニウムにも別れを意味する花言葉が与えられています。

白いゼラニウムの花言葉は「私はあなたの愛を信じない」という強烈な拒絶をイメージさせます。これは西洋由来の言葉のようで、他に「優柔不断」という花言葉があります。

相手に寄せる思いが心いっぱいの愛であったとしても、優柔不断にすぎるとその愛も本物とは信じられなくなってしまうのかもしれません。

別れを意味する花言葉5.マツムシソウ

西洋ではスカビオサという名前でも知られる世界中に咲く花です。このマツムシソウには「不幸な恋」「恵まれぬ恋」「私はすべてを失った」という花言葉が与えられています。

マツムシソウは紫色のボール状の花を咲かせるのが特徴ですが、西洋では紫色は悲しみの色とされていることから、マツムシソウにはネガティブな花言葉が多いようです。贈り物には不向きな花とされています。

別れを意味する花言葉6.黄色い菊

菊全般の花言葉は日本では「高貴」「高潔」「高尚」と、この花の気高さを表し、西洋では「陽気」「上機嫌」という明るいイメージに彩られています。

しかし、黄色い菊になると、「破れた恋」という失恋を意味する花言葉に変わります。これも西洋由来の色の文化からきているものであり、西洋では黄色は裏切りの色とされています。

別れを意味する花言葉7.勿忘草

勿忘草(ワスレナグサ)は、その言葉の響きからもイメージが浮き立つように、切ない恋の花として知られています。「私を忘れないで」という花言葉が与えられています。

この勿忘草は、西洋でも「私を忘れないで」という花言葉が花の名前となっていることで知られ、世界的に同じ意味の持つ花としてたいへん珍しい種類です。

花言葉の由来はドイツの悲恋伝説に由来されているとされ、ある時、若い騎士のルドルフが恋人のベルタと川べりを歩いていると、岸辺に美しく咲く花を見つけました。

ルドルフはその美しい花を摘んで恋人ベルタに渡したいと思い、岸辺に降りて花に手を伸ばしますが、誤って川に落ちてしまいます。川に流されていくルドルフはなんとか手にした花を岸辺にいるベルタに向かって放り投げますが、川の流れに飲まれて死んでしまうのでした。

最後にルドルフがベルタに残した言葉が「私を忘れないで」でした。そしてベルタの手には一輪の勿忘草が握られていたという悲しい恋のお話です。

別れを意味する花言葉8.彼岸花

赤く小さなな花ぶりが横に広がって密に咲く彼岸花は、秋のお彼岸の時期に咲くことから「彼岸花」と名付けられています。日本では墓地に植えられる花として有名なため、死を連想させる花としても取り上げられることが多いです。

彼岸花には「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」「熱情」という花言葉があります。彼岸の頃に咲く花ということから別れを意味する「悲しき思い出」という花言葉が与えられているとされているようです。

その他には、この彼岸花には猛毒があり、食べてしまうと死に至るということから、別れや死を連想させる花言葉が当てられているという説もあるようです。

別れを意味する花言葉9.ヒヤシンス

紫、赤、白、ピンクなどのさまざまな色合いで咲くヒヤシンスは、色によって全然意味の違う花言葉を持っています。ヒヤシンス全般の花言葉は「悲しみを超えた愛」というものがあります。

別れを意味する花言葉を持つヒヤシンスは紫色のヒヤシンスです。西洋では紫色は悲しみを表す色とされていますが、紫色のヒヤシンスは「悲しみ」「悲哀」「初恋のひたむきさ」などの花言葉が与えられています。

ヒヤシンスが別れや死を象徴するという由来にはギリシャ神話が関係しています。嫉妬のためにとばっちりを受けて大量の血を流して死んでしまった美少年ヒュアキントスの血から咲いた花が、この紫色のヒヤシンスだということです。

別れを意味する花言葉10.ダリア

綺麗な自然の造形美を見せるダリアの花は、「移り気」「裏切り」といった花言葉を持っています。これはかのナポレオン皇帝の最初の妻、ジョセフィーヌ皇后の物語にちなんで与えられたものです。

ダリアの美しさに心を奪われたジョセフィーヌは自邸でたくさんのダリアを独占して育てていましたが、ある時、とある貴族の女性にダリアの球根を盗まれてしまい、世の中に自分以外のダリアが咲き乱れるようになってしまいました。

それを見たジョセフィーヌは怒り心頭となるわけですが、そうした事態から途端にダリアへの興味が失せ、まったく別の花へと関心が移っていったというのです。こうしたジョセフィーヌの故事から、ダリアの花言葉が生まれたとされています。