鎌倉時代から親しまれていたという蔦温泉。そんな蔦温泉エリアの周りは「蔦野鳥の森」という深いブナの森で覆われていて、ハイキングを楽しめるコースが整備されています。特に紅葉で人気の蔦沼をはじめとする蔦七沼(つたななぬま)の景色は美しく必見です。この記事ではコース中にある6つの沼に焦点をあてながら、自然散策路の様子をご紹介しています。

蔦野鳥の森とは

「蔦野鳥の森(つたやちょうのもり)」は、 青森県十和田市 に位置し、環境省により 十和田八幡平国立公園 に指定されています。ここでは美しい水をたたえた 6つの沼 をめぐりながら自然散策を楽しめるハイキングコース( 沼めぐりの小路 )が整備されています。1周は徒歩で 約1時間半~2時間 です。

写真:菊地早秋

落葉広葉樹を代表する樹木・ ブナの自然林 が魅力です。ブナの森はたくさんの生き物に食糧や住処を提供し、地面には大量の水を蓄えて洪水を防ぎます。

コース中は、やぶ蚊やヘビなどの虫もいますので、 歩きやすい靴と服装、十分な水分、虫除けスプレー は必ず持参するのがおすすめです。

写真:菊地早秋

蔦七沼とは

「蔦七沼」と書いて「つたななぬま」と読みます。上記でご紹介した、 蔦野鳥の森のハイキングコースの途中で出会える沼を総称 してこのように呼ばれています。

ハイキングコースで見学できる沼は全部で 6つ 。蔦七沼なので7つなのでは?と思われるかもしれませんが、実はもう1つの沼・ 赤沼 はコースから離れた場所に位置しています。

写真:菊地早秋

時間に余裕があって7つ全ての沼をコンプリートしたい!という方は 別途 、赤沼訪問のスケジュールをたてて散策してみて下さい。

本記事では蔦野鳥の森ハイキングコース内で見学することができる6つの沼のみをご紹介しています。赤沼の紹介はありません。

写真:菊地早秋

ビジターセンター

「蔦野鳥の森」入り口付近には、ビジターセンターがあります。 ログハウス風の建物 です。書籍や写真が置いてありますので、より深く学んでみたい方は利用してみて下さい。

写真:菊地早秋

それではさっそく 自然散策路の様子 を以下より詳細にご紹介していきます!

【1】蔦沼(つたぬま)

ハイキングをスタートすると、すぐに 深い森 へと導かれていきます。道は歩きやすいように整備されている所もありますが、そうではない所もあります。

写真:菊地早秋

蔦七沼のうち最も知名度が高く人気の 蔦沼(つたぬま) は、一番最初に出てくる沼です。6つの沼のうち 最も大きく 、周囲1キロ、面積6ヘクタールほどあります。

写真:菊地早秋

筆者が訪問した時期は で、青々とした緑の壮大な景色を見ることができました。 の紅葉シーズンは、真っ赤な木々が湖面に映る様子が評判です。コイ、イワナなどの魚類も生息しています。

写真:菊地早秋

蔦沼の奥にそびえる 標高1,298メートルの赤倉岳 山頂付近で起きた火山活動により、大量の土砂が押し寄せ多くの沼を形成したとされています。

写真:菊地早秋

【2】鏡沼(かがみぬま)

蔦沼を過ぎると徐々に登りに入っていきます。登っている途中、蔦沼を上から眺めることができて その青さ を堪能することができます。

写真:菊地早秋

清流が見えだしたら次の沼・ 鏡沼(かがみぬま) の近くです。鏡沼は人造の沼で、上流の月沼から発生した流れの一部をひいて造ったとされています。6つの中で 最小の沼 です。

写真:菊地早秋
写真:菊地早秋

水深が浅く 秘密基地のような場所で、神秘的な雰囲気がただよっています。透明感あふれる水のなかにはイワナが生息しています。

写真:菊地早秋

【3】月沼(つきぬま)

ここでご紹介する 月沼(つきぬま) は、コースの 中間地点 に位置しています。茂みのなかに隠れるようにひっそりと存在しており、透き通った水に注目です。

写真:菊地早秋

月沼付近までが 登り道 となります。森も深くてついつい木々を見上げてみたくなります。

写真:菊地早秋
写真:菊地早秋

コース中は、沼や木々のほか 草花にもぜひ注目 して歩いてみて下さい。筆者が訪れた際は、紫陽花が凛とした姿で美しく咲いていました。

写真:菊地早秋