シュウ酸とは

シュウ酸は、私がお酒を飲む頻度のことではありません。それは週3です。
シュウ酸は、カルボン酸が2つくっついた、最もシンプルなジカルボン酸です。

シュウ酸は、カタバミ(oxalis) から初めて単離された物質であり、英語でoxalic acidと言います。カタバミのほか、多くの植物に含まれております。
食べ物でいうと、ほうれん草やタケノコに含まれているのが有名ですね。

なお、ほうれん草等に含まれるシュウ酸は、一般的にはえぐ味の成分であると考えられておりますが、文献「ホウレンソウのえぐ味はシュウ酸に由来するか(堀江秀樹ら、日 本 調 理 科 学 会 誌Vo1.39,No.6,357~361(2006) 」によると、シュウ酸自体が、えぐ味・苦味をもたらしているわけではないと報告されています(私も、この文献は信頼できると考えますので、同様に考えます)。

 

タンニンとは

タンニンとは、山本先生のことではありません。それは担任です。

タンニンは渋味物質の一つであり、ポリフェノールの一種で「タンパク質、アルカロイド、金属イオンと反応し強く結合して難溶性の塩を形成する水溶性化合物の総称」です。

タンニンに関する詳細は、
渋味の基礎知識~ポリフェノール、タンニン、カテキンとは?~
の記事をご参照ください!

 

動物性(肉・魚介類)のアク

肉や魚介類を煮た時のアクは、煮汁に溶け出した水溶性のタンパク質や脂質、ミネラル等が固まってできた、白色・薄茶色をした泡状の浮遊物のことです。鍋料理をしてて肉を入れた時に出てくるやつですね!

このアクは、うま味成分などの栄養素を含んでいるのですが、クセのある味・臭いも吸着しているため、美味しさを損ない、見た目も悪くしてしまう可能性があります。よって、一般的には雑味や濁りが出ないようにアクは除去されることが多いです。

 
しかし、アクの持つクセの強さは、料理によっては食材の個性を際立たせる強みにもなるため、敢えて肉のアク等をソースに加えることもあるようです。

 

以上、本日は「アク」のお話でした!

「アク」は、一般的には嫌われて除去されます。アクの強い人も、敬遠されがちです。
しかし、クセの強い「アク」を上手く活用することも、料理(人生)の醍醐味の一つだと思います。「アク」は、完全な「悪」ではないのです。

「アク」についてしっかり理解し、「アク」と上手く付き合って人生を楽しみましょう!

———————————————————————————–
本日のまとめ
・アクとは、「クセのあるやつ」のこと
・食べ物のアクは、植物性(山菜・野菜)と動物性(肉、魚介類)の2種類がある
・鍋の世話をする人は「鍋奉行」、せっせとアクを取る人は「アク代官」と呼ばれる
————————————————————————————

提供・味覚ステーション

【こちらの記事も読まれています】
オススメ!合格祈願お菓子ランキング!~受験生にプレゼントしちゃダメな食べ物は?~
「あまおう」「紅ほっぺ」「あきひめ」どれが1番おいしい?~イチゴのおいしさと酸味感度の関係~
電子レンジの原理と「マイクロ波」「赤外線」の違い~なぜパンはオーブンでご飯はレンジ?~
砂糖と上白糖とグラニュー糖の違いは?~砂糖の種類と特徴~
ポテトチップス食べ比べ!味の違いは?美味しいのは?~「カルビー」「セブンプレミアム」「チップスター」~