今年も辛い花粉症の季節が到来しました。花粉症の人の中にはしっとり柔らかい感触でお肌にもやさしい「保湿ティッシュ」を使っている人も多いのではないでしょうか。

そんな保湿ティッシュについて、最近「なめると甘い」という噂がネットやメディアなどで飛び交っています。それは事実でしょうか。気になりますよね。

そこで、保湿ティッシュが甘いと言われる理由や甘さの秘密、噂についてメーカーがどう考えているかを探ってみました。

保湿ティッシュが甘い理由は保湿成分に含まれる甘味料

保湿ティッシュをなめると甘いのはなぜでしょうか。その理由は保湿成分に含まれる甘味料にあります。

保湿ティッシュの保湿成分には、主に2種類の甘味料が含まれています。甘味料の名称はソルビットとグリセリン。いずれも天然由来の甘味料で、保湿ティッシュをはじめとするさまざまな製品に使われています。それらの甘味料が保湿ティッシュの保湿成分に含まれていることが、保湿ティッシュが甘い理由となっています。保湿ティッシュメーカー各社もそのことを明言しています。

保湿ティッシュに含まれる2つの甘味料は食品にも使用されている

「保湿ティッシュが甘い理由はわかったけど、うっかりなめてそれらの甘味料が口に入った時、人体に悪い影響はないの?」と心配になる人もいるでしょう。

その点についてはあまり心配ありません。その理由はソルビットとグリセリンについて知ればわかります。

ソルビットについて

甘味料として使われるソルビットは、リンゴや海藻類などに含まれる天然由来の成分です。現在はじゃがいもやとうもろこしのでんぷんを加水分解したブドウ糖から人工的にソルビットを量産した「ソルビット」が広く流通しています。

糖度は蔗糖(砂糖の主成分)の約60%と言われており、食品や医薬品のほか、化粧品や衣類など肌に触れるものにも使用されます。また、吸湿性や水に溶けやすい特徴があるため、保湿成分としても広く使われている甘味料です。

グリセリンについて

グリセリンは植物、海草、動物などに含まれる脂質を含んだ成分で、甘みがあります。人体にもグリセリンは皮下や筋肉などに蓄えられているため、それ自体に害はありません。

そのため、食品や医薬品、歯磨き粉、マウスウォッシュ、繊維製品など、人の口に入るものに使われています。また、保湿性の高さから保湿ティッシュを含めたさまざまな工業製品にも利用されています。

このように、保湿ティッシュに含まれる保湿成分は、体内に入っても害はないと言えます。とはいえ、保湿ティッシュは食品ではないため、「むやみに口に入れるのはまずいのでは?」と思う人も多いでしょう。次ではその点について、本当に保湿ティッシュを口にしていいかどうかの判断材料を提示します。