コスト(販売手数料・信託報酬)を確認

投資信託は、買うときはもちろん売るときや保有している間にも費用がかかるので、これらをどれくらい抑えられるかが投資信託を選ぶ上ではとても重要です。特に、「販売手数料」や「信託報酬」は2大コストとも言われています。

販売手数料とは、株式や債券などを購入するための手数料として必ず請求されるものです。預入額の1.0%から3.0%前後が相場となっています。投資信託によっては販売手数料が無料のノーロード・ファンドも増えているのでチェックしてみましょう。

また投資信託の管理・運用を依頼している期間、保管手数料として1日ごとに信託報酬が発生します。年率は預入額の0.4%から2.0%前後が一般的となっており、ファンドに預けている資金から差し引かれます。信託報酬が大きくなればなるほど、投資家の手元に届く利益は小さくなってしまうので、事前に必ず確認しておきましょう。

運用実績は3~5年以上あるか

続いて、ファンドの運用実績=これまでの投資信託の成績、をチェックしてみましょう。運用実績には収益率のほかに取引数量や取引回数、平均保有期間や最大利益なども含まれます。

ここでチェックしたいのは、気になるファンドが発売されてから3年以上たっているかどうかです。運用の成績を、その期間が3年未満では十分に判断できないと言われています。新しいファンドが良い成績だったとしても、偶然、好況のときに当たった可能性もあります。

運用実績はどれだけ値上がり(値下がり)したか、値動きの幅があったか、分配金に変動があったかなどを、できれば1年・3年・5年単位でチェックしていくつかのファンドを比較できるといいでしょう。

純資産総額は30億円以上あるか

ファンドとしての純資産が安定してプラスになっているかはとても重要な項目です。過去3年程度の推移をチェックして、純資産がどれほどの割合で増加しているかをチェックしましょう。これは複数のファンドを比較するうえで非常に役立つ指標です。

ファンドの保有する資産額そのものを確認することも大切です。総資産額が100億円を上回っているなら、資金力を持つファンドとして評価することができます。一方で総資産額が10億円を下回っているなら、資金力が弱いファンドとみなすことができるでしょう。

ほかにもファンドの選び方には、さまざまなポイントがあります。項目が多いと悩んでしまいそうですが、まずは基本的なポイントをチェックし、経験を積んでいくことで自ずと自分の基準を見つけることができるでしょう。

さまざまな視点でファンドを選ぼう!

投資信託は、個人投資家が値動きなどを常に確認する必要がなく、プロに任せることができるため、忙しい人でも取り組みやすいというメリットがあります。ただし、投資家がまったく勉強する必要がないというわけではありません。基本的な仕組みや、ファンドの選択においては、きちんと自分で調べることでリスクを抑え安定した投資につなげていきましょう。

提供・UpU

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