青森県の岩木山神社は、岩木山の山頂に「奥宮」、ふもとに「拝殿」がある神社。一般的にはふもとの拝殿を訪ねることが多いですが、4時間強の登山のうえ奥宮へ行くことも可能です。岩木山神社は、特に開運福の神として崇敬されています。この記事では、神社の見どころと、近隣の立寄スポットをご紹介しています。

岩木山神社

(写真=菊地早秋/岩木山神社)

岩木山神社とは780年、岩木山(いわきやま)山頂に社殿を造営したのが起源とされる神社です。現在も岩木山山頂に「奥宮」があり、4時間強の登山をすればお参りできます。

(写真=菊地早秋/岩木山神社)

岩木山のふもとには「拝殿」が設けられ、一般的にはこちらを訪ねてお参りします。岩木山神社は、農業、漁業、商工業、医薬、交通関係などにご利益がありますが、特に開運福の神様として厚く信仰されています。

(写真=菊地早秋/岩木山神社)

ちなみに岩木山とは標高1,625メートルの山で、県内最高峰です。「お岩木さま」などと呼ばれることもあります。山の姿が美しいことから、津軽富士と称えられています。

拝殿はゆっくり見ても、1時間程度あれば見学可能です。敷地内には大きな木々が立ち並び、森の中を散策しているような気分になります。自然豊かで神秘的な空間です。さっそく以下より神社内の見どころを8つに分けてご紹介していきます!

【1】長い参道(五本杉に注目)

敷地内に入ると、まずは長い参道を歩きます。五本杉など御神木もありますので両脇に注目してみて下さい。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・長い参道)
(写真=菊地早秋/岩木山神社・五本杉)

石畳が美しい景色を作り出しています。途中赤い橋を渡りますが、清流が流れていてお魚もいます。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・赤い橋)

【2】手水舎(湧き水に注目)

長い参道で渡った橋の下には綺麗な清流が流れていましたが、実はその出どころが手水舎から湧き出ている湧き水なのです。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・清流)

手水舎の水は、飲むこともできます(煮沸消毒必要の記載あり)。岩木山に降った雨や雪が地中をとおり、長い年月をかけて再び地上へと湧き出た伏流水です。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・手水舎)
(写真=菊地早秋/岩木山神社・手水舎)

【3】楼門(狛犬に注目)

手水舎を過ぎると、大きな赤い門(楼門)に到着します。楼門は重要文化財になっています。ここで注目したいのは、狛犬です。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・楼門)

狛犬が二匹いるのですが、違う方向(上下)を向いています。それぞれに違ったご利益があるとされていて、上向きは金運、下向きは恋愛運がアップするそうです。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・楼門(上向きの狛犬))
(写真=菊地早秋/岩木山神社・楼門(下向きの狛犬))

【4】中門(4文字に注目)

楼門を過ぎるとお次は中門をくぐります。中門も重要文化財に指定されています。ここで注目したいのは、門に掲げられた4文字の言葉です。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・中門)
(写真=菊地早秋/岩木山神社・中門)

その文字というのが「北門鎮護」というもの。「岩木山神社が本州で最も北に位置する」ことからそう呼ばれるようになったのだとか。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・中門「北門鎮護」)

【5】拝殿(穀物の絵に注目)

拝殿は靴を脱いで中まで入ることができます。特に注目したいのは壁にかけられた「弥生画」と呼ばれる絵です。五穀豊穣祈願のため、種子を額いっぱいに埋め込む方法で描かれています。岩木山の北部の町・鶴田町でしか見られない工芸品なのだとか。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・拝殿)
(写真=菊地早秋/岩木山神社・拝殿(弥生画))

岩木山神社は、明治の廃仏毀釈が起こるまで百沢寺(ひゃくたくじ)として使われており、現在もお寺の趣が残る神社となっています。ここまでお寺のかたちが残る神社は全国的にも珍しいそうです。

(写真=菊地早秋/岩木山神社・拝殿)