トイレ掃除について少しでも調べたことがある方は、アルカリという言葉を目にしたことがあるかもしれません。

なぜなら、落ちにくい汚れをスムーズに落とす上で、汚れそのものや使う洗剤が、酸性かアルカリ性かを意識することはとても重要であるためです。

詳しく知ることで、理想的な洗剤選びに繫げられます。

トイレ掃除と関連が深いアルカリ性

「アルカリ性」には、「アルカリ性の汚れ」「アルカリ性の洗剤」それぞれが存在します。
この2つが好相性かというと、そうとも言えません。
むしろ、アルカリ性汚れを落とす際には、同じアルカリ性の洗剤は不向きですらあります。
後述で紹介しますが、効果的なトイレ掃除には汚れの性質を考えた洗剤選びが大切です。

まずは、トイレ掃除と関係が深いアルカリ性の存在にはどのようなものがあるかをチェックしていきましょう。

まずアルカリ性の汚れについてですが、水垢や尿石が代表的です。
水場であり、なおかつ用を足すトイレにはおなじみの汚れともいえるでしょう。

またもう一点、ニオイについても忘れてはなりません。
ニオイの元もまた尿が原因となったアンモニアが主であるため、アルカリ性が強いです。
そのほか、アルカリ性と酸性が混在する、黄ばみや黒ずみなどの複合汚れというものも存在します。

次にアルカリ性の洗剤です。
亜塩素酸ソーダやセスキ炭酸ソーダ、過炭酸ナトリウムといった成分が代表的です。
汚れに酸性、アルカリ性があるのと同じく、洗剤もそれぞれに適応するよう性質を意識したものが売られています。
気になる汚れに合わせて、意識して選ぶことが大切です。

アルカリ性の汚れを落とすために

前述で紹介した通り、水垢や尿石などのアルカリ性汚れにアルカリ性洗剤は適しません。
むしろ理想的なのは、逆の性質を持つ酸性洗剤となります。
なぜなら、汚れと反対の性質を持つ洗剤をかけることで、酸性とアルカリ性を中和させ、汚れを浮かせられるためです。

水垢や尿石は、なかなか落ちにくいです。
特に尿石は便器内にこびりつきやすく、ひどい場合は金属製のヘラで削り取らなければならない場合すらあるほどです。
そうした状況に至らないよう、日ごろから酸性洗剤で定期的に掃除しておくことが大切です。
代表的な酸性洗剤としては、塩酸系や酢酸系が有名です。
特に塩酸系は洗浄力が強く、しつこい汚れにも効果が期待できます。

酢酸系については、柑橘果物由来のものや、乳酸を使ったタイプなど、そこまで強力ではないながら日常的な掃除に適しているものが多く見られます。
いずれもアルカリ性汚れに適しており、意識すべき存在となってきます。