ノロウイルスは、一度発症すると重症化するケースも少なくありません。

集団発生した際の、感染源の多くはトイレであるといわれているので、適切な掃除を心がけることが予防に繫がります。

掃除すべき場所や除菌に適した薬品を把握して、有効な予防対策を行いましょう。

ノロウイルス予防で徹底したい掃除箇所

ウイルスには、いくつかの感染ルートがあります。

食べ物や接触、飛沫など、ウイルスの種類によって変わってきます。

しかし、ノロウイルスはこれらすべてに該当する、流行しやすいタイプとなっています。

接触感染・飛沫感染・空気感染のすべてが起こり得るので、注意喚起されているシーズンには特に気をつけなくてはなりません。

トイレにおける感染の形は、接触感染となります。

ほかの人が持ち込んだノロウイルスがトイレ内に付着し、以後利用する人がそれに触れることで広がるといったルートです。

そのため、ノロウイルス感染を予防するには、人が触れる箇所についての掃除が重要となってきます。

主な場所としては、便座・ふた・ペーパーホルダー・レバーなどがあります。

中でも便座は、ほかの場所の約3倍以上ものウイルスが検出されるケースもあるほどなので、徹底しておくべきです。

長時間、広い面積が密着する箇所なので、その分ウイルスもつきやすいのです。

またもう一点、忘れてはならない箇所にドアノブがあります。

トイレそのものではありませんが、便器と同様に検出率の高い場所です。

適切な掃除を、しっかりしておくことは欠かせません。

予防のための薬剤

除菌系の洗剤は、多く販売されています。

特に日本は衛生への意識が高いだけに、世界的に見ても充実しています。

さらにトイレは、用を足す場所であり、水場であるため、雑菌がつきやすく掃除が欠かせません。

トイレ用の除菌系洗剤は、売り場を見渡せば簡単に見つけられるでしょう。

ところが、洗剤であればどれでもノロウイルスの予防に役立てられるのかといえば、決してそうでもありません。

ノロウイルス予防に適した除菌系薬剤は、次亜塩素酸ナトリウムという成分が基となった塩素系漂白剤になります。

聞きなれない名前かもしれませんが、一般的に売られている家庭用漂白剤でも問題ありません。

これをペットボトルの中で約250倍に水で薄めて、よく振って使用します。

雑巾に直接含ませて拭いてもよいですが、スプレー容器に移しておくとより広範囲を効率的に掃除することができ便利です。

また例外として、嘔吐した吐しゃ物や下痢の排せつ物が直接付着した場合には、少し濃度を高めて使用するとより安心感が持てます。

通常約250倍希釈ですが、50倍ほどにして使うとよいでしょう。