今回は、奈良県吉野町にある吉野山の観光スポットを紹介します。春の桜で有名な吉野山ですが、神社やお寺、あじさい園のほか、ご当地グルメが味わえる飲食店や土産物店もあります。混雑する時期を避けて、散策を楽しむのもおすすめです。

【1】吉野神宮

写真:ゆきたか

吉野神宮は、吉野山にある神社です。明治22年(1889年)に、明治天皇によって創建されたもので、ご祭神として後醍醐天皇が祀られています。

こちらには、後村上天皇が彫ったとされる天皇像が奉納されていますが、これは、ここから3kmほど南東にある吉水神社(後述)から移されたものだそうです。

写真:ゆきたか

大鳥居をくぐると、神門があり、さらに進むと拝殿が見えてきます。これらの社殿は、昭和7年(1932年)に改築されたもので、総桧造りの立派なものです。

写真:ゆきたか
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お正月の初詣や、桜の季節、行事の際には、観光客や地元の方々で賑わいますが、ふだんはあまり混雑することもなく、ゆっくりと参拝できます。拝殿では、桜みくじ、水みくじなどの各種おみくじを引くこともできるので、訪れてみてくださいね。

【2】七曲り坂あじさい園

写真:ゆきたか

近鉄吉野駅付近から吉野山へと結ぶロープウェイに並行して、七曲り坂と呼ばれる道路があります。このクネクネと曲がった坂道沿いには、約4,000株のアジサイが植えられ、毎年6月~7月頃には、赤や紫、青の美しい花を咲かせます。

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アジサイだけでなく、春には桜も楽しめる七曲り坂は、ハイキングに最適。地元の車が通行するので、気を付けて歩こう。
ハイキングを楽しむ人や、地元の車がたまに通るぐらいの静かな坂道に、鮮やかなアジサイが咲いている様子は、とても風情があります。入場も無料なので、気軽に鑑賞することができるのもうれしいですね。吉野山の自然を感じることができるので、ロープウェイに乗らなくても良いという方は、こちらを歩いてみてはいかがでしょうか。

【3】銅の鳥居

写真:ゆきたか

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七曲り坂やロープウェイの乗り場を過ぎ、急な坂道を登ってゆくと、立派な鳥居が見えてきます。これは、銅(かね)の鳥居と呼ばれているもので、高さは約7.5メートル、柱の周囲は約3.3メートルあり、すべて銅製です。正式名称は、発心門(ほっしんもん)と言います。

吉野山から、古くから修行の場であった大峰山脈の山上ヶ岳の間には、4つの門がありますが、この発心門が、最初の門だそうです。

鳥居のある場所は、ちょっとした広場になっており、椅子も設置されているので、坂道を登ったあとに休憩することもできます。

【4】金峯山寺 蔵王堂

写真:ゆきたか

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金峯山寺(きんぷせんじ)は、吉野山にある寺院です。飛鳥時代に、修験道の開祖の役行者によって開かれたと言われています。吉野山の尾根に、安土桃山時代に再建された本堂の蔵王堂、仁王門が建っており、これらは吉野山のシンボルとして親しまれています。

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蔵王堂は、檜皮葺で、高さは約34メートルもあります。古い木造建築のなかでは、奈良市の東大寺大仏殿に次ぐ大きさで、その迫力に圧倒されます。こちらには、ご本尊として3体の金剛蔵王権現が祀られています。ご本尊は秘仏のため、通常は公開されていませんが、特別開帳の期間に拝観することができます。

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春には本堂前で「四本桜」と呼ばれる桜が咲き、秋には紅葉も美しいので、吉野山を観光する際には、是非立ち寄りたいスポットです。