「NISAって、私に関係あるのかな?」よく見聞きするけれど、正直何のことかよくわからない。やらなくてはいけないものなのか。自分には関係あるのだろうか。 こんな風に、いろいろとネガティブに感じている方も多いと思います。今回はNISAについて、ばっくりとおおまかに理解してもらえるように説明したいと思います。

NISAは、株式投資と投資信託に関係する

はじめにNISAについて説明します。「少額投資非課税制度」といいます。

投資をする、例えば株式投資や投資信託などの金融商品を購入して、売却したとしましょう。
利益がでたとき、その利益(または配当)には税金が掛けられます。税金分は利益の約20%です。案外大きいと思いませんか?

しかし、NISA口座を作ってその口座の中で取引をした商品であれば、利益が出ても、配当がついても税金は0となるのです。投資をする人にとってはうれしい税制優遇策なのです。

どうしてNISAができたのか

そもそもなぜNISAができたのか。それは「投資をすることで資産を殖やす人を増やしたい」からです。日本において株式投資や投資信託で投資をしている人はまだまだ少ないのです。国は、株式市場を活性化させたいと思っています。そのため、数年に渡って投資の利益にかけている税金を20%から10%に引き下げていました。これが2013年で終了しています。

もっと多くの人に利用して欲しい国が代替策に考えたのが、NISAでした。20%の税金を、0にするのです。もう、投資をする人にとっては、こんなに素晴らしいことはありません。

ただし、年間の投資額の上限が設定されていて、2014年実施当初は年間100万円とされました。2016年から120万円に上限額がアップしています。

税金は、稼いだものに掛けられる

ちなみに、税金ですが、すべての利益に対して掛けられています。皆さん、銀行口座を持っていると思います。定期でなくとも、普通銀行口座でも一年間お金を置いておくと利子がつきます。いまはゼロ金利の時代ですので、金利はとても小さいのですがそれでも0.02%程度の利子がつきます。

例えば100万円銀行口座に入っていたとし、金利が0.02%だと仮定したら、利息が200円つきます。200円とはいえ、利益なので課税されて、約20%の額の税金が、源泉徴収という形で自動的に差し引かれています。記帳した通帳や電子記録で確認してみてください。

NISAの利用のしかた

NISAは、投資益に税金がかからない制度ですが、どうすればNISAを使うことができるのでしょうか。
まずは投資をするという環境をつくることから始めます。
株式投資なら証券会社、投資信託は証券会社以外にも銀行などの金融機関で取り扱っています。
証券会社に口座がない場合は口座を開設しましょう。そして同時にNISA口座の開設もしましょう。大手の窓口のある金融機関と比較すると、ネット証券やネット銀行は手数料等が安いのでおすすめです。

証券会社の口座は、銀行のように複数開設することができます。ただしNISA口座は、ひとり1カ所の金融機関でしか作れません。

私は20年くらい株式投資をしています。複数の証券会社の口座を所有していますが、メインで利用していた松井証券(ネット証券)で、NISA口座の申込みをして開設しました。

株式を購入するときに、普通の口座かNISA口座かどちらを利用するのかを選びます。どちらかをチェックして取引ボタンを押すので、銘柄によってNISAを利用するかどうかを考えて購入します。年間120万円しか枠がないので、NISA口座であれもこれも取引できないのです。

NISA口座で取引した銘柄を売却して利益が出たら、その利益はそのまま自分のNISA口座に戻ってきます。NISA以外の口座(※)で取引して利益が出たときは20%の税金が引かれて口座にお金が戻ってきます。
(※)NISA以外の口座:私は特定口座を利用しています。税金分が源泉徴収で差し引かれるので、確定申告の必要がありません。