ペアローンのデメリット・注意点
メリットがある一方、デメリットもあります。次のような点を注意しておきましょう。
諸費用が増える
家を買うときには、物件価格以外にもさまざまな費用がかかります。ペアローンはそのしくみ上、住宅ローンを2本組むのと同じ扱いになるので、夫婦それぞれの契約に事務手数料、登記費用、印紙代などがかかります。そのため、単独名義で住宅ローンを組むよりも諸費用が高くなりがちです。
死亡時に片方の団信しか適用されない
万が一、住宅ローン返済中にどちらかが亡くなってしまった場合、単独でローンを組んでいれば団信(団体信用生命保険)でその後の返済は一切不要になります。一方でペアローンの場合は、返済が不要になるのは亡くなった方のローンだけで、もう片方のローンは今までどおり継続します。
とくに注意したいのが、夫が55歳未満で子ども(原則18歳以下)がいない家庭で妻が亡くなってしまった場合です。この場合は遺族年金が受給できないので、住宅ローンが終わるまで妻側の生命保険を手厚くするなどの対策を取っておくと安心です(子どもがいるか、遺族が妻であれば遺族年金を年齢関係なく受け取れます)。
また、ペアローンで大きな金額を借りていると、病気、失業、出産育児などでどちらかに働けない期間があって収入が落ちた場合、返済が困難になることがあります。そのため余裕を持った返済計画を練っておきましょう。
離婚時のリスク
また離婚することになった場合、ペアローンだと少々厄介な問題が生じます。
離婚しても返済の義務は変わらず、物件の所有権は2人ともにあります。離婚後も引き続き2人で支払っていくか、どちらかがもう一方に所有権を譲渡して住宅ローンを1本化するか、売却して利益が出た分を2人で分配するか、どの選択肢にも難しい点がありますので、専門家や金融機関に相談して決めていく必要があります。
ペアローンの特徴を理解して、後悔のない選択を
憧れのマイホームを前に、ローンも早く決めたいと気が急いてしまうかもしれませんが、あとで困るような事態になるのは避けたいものです。新しい家で長く家族と幸せに暮らしていくために、ペアローンの長所だけでなく、注意点もきちんと理解したうえで選択するようにしましょう。
提供・UpU
【こちらの記事も読まれています】
>銀行で賢く貯金する方法は?おすすめ銀行と実践したい貯金習慣
>【初心者向け】ネット銀行で口座開設する前に知っておきたいこと
>FPが選ぶ、預金をするのにおすすめの銀行6選
>低金利時代でも金利は重要!金利が高めの銀行ベスト10
>気になる日本のネット銀行ランキング 危ない銀行って本当にあるの?