核酸の基本骨格

核酸は「ヌクレオチド」が連なったものです。

「ヌクレオチド」は
・塩基
・糖(五炭糖)
・リン酸
から構成されています。

核酸は、この「ヌクレオチド」が、ホスホジエステル結合で連なった生体高分子です。

いまいちよく分からないよ、という方も多いかと思いますので、ヌクレオチドの具体例を挙げてみます。

ヌクレオチドを構成する
塩基・・・アデニン
糖・・・リボース
のものを、アデニル酸(アデノシン一リン酸(AMP)と言います。

なお、生体のエネルギー通貨である「ATP(アデノシン三リン酸)」について、生物を勉強したことがある方は聞いたことがあるのではないでしょうか。
ATPは、アデニル酸のリン酸が3つのバージョンのことです。

DNAとRNAの違い

DNAとRNAは、ヌクレオチドを構成する糖(五炭糖)の種類が違います。

DNA・・・デオキシリボース
RNA・・・リボース

核酸の種類

核酸の種類の違いは、主に、塩基の違いによって決まります。
※糖の違い(デオキシリボースか、リボースか)もあります。

塩基の種類

塩基には様々な種類がありますが、代表的なものは、A、G、T、Cです。
(遺伝子の勉強をしたことがある方は、A、G、T、Cと聞いたことがあるのではないでしょうか?)
A:アデニン
G:グアニン
T:チミン
C:シトシン

  • 塩基がアデニンのヌクレオチド ⇒ アデニル酸
    ・塩基がグアニンのヌクレオチド ⇒ グアニル酸
    ・塩基がチミンのヌクレオチド  ⇒ チミジル酸
    ・塩基がシトシンのヌクレオチド ⇒ シチジル酸
    と言います。

代表的な「うま味」成分
うま味成分はいろいろありますが、代表的なものは以下の4種です!

<グルタミン酸ナトリウム>
・昆布ダシのうま味成分
・アミノ酸の一種

<イノシン酸ナトリウム>
・鰹ダシのうま味成分
・核酸の一種

<グアニル酸ナトリウム>
・椎茸(キノコ類)のうま味成分
・核酸の一種

<コハク酸ナトリウム>
・貝類のうま味成分
・有機酸の一種

イノシン酸(鰹節のうま味成分)やグアニル酸(椎茸のうま味成分)は、核酸系(核酸を構成するヌクレオチド)のうま味成分になります。

なお、実は、うま味調味料である「味の素」にも、グルタミン酸だけでなく、核酸(イノシン酸とグアニル酸)も含まれています。

以上、今日は「核酸」のお話でした!
今日の内容を覚えられれば、あなたはもう立派な「核酸マニア」です(笑)。

核酸の話は、どんどん拡散していただけると嬉しいです!

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本日のまとめ
・うま味成分の「イノシン酸」と「グアニル酸」は、核酸の一種。
・DNAの糖は「デオキシリボース」、RNAの糖は「リボース」
・核酸は、塩基と糖とリン酸から出来ている。
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提供・味覚ステーション

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