「袴は予約していたので、留年が決定したまま卒業式には行きました。だから、結局は2回卒業式に参加しているんです。2年目は、ひとりぼっちの卒業式に参加する動画も撮って、YouTubeにアップしました。就職しないと決めていたのが、不幸中の幸いですかね(笑)」

 大変な状況もなんとかネタにするのが久木田流だ。5年をかけて、無事、教員免許も取得した上で卒業。その後のアイドル活動も順調に進むかと思いきや、グループには波乱が続く。

◆グループが軌道に乗り始めた矢先にメンバー脱退

久木田菜々夏さん
「衛星とカラテア」ツアー中の写真(事務所提供)
'21年7月に5人組として結成された「衛星とカラテア」だが、当時のメンバーで今も残っているのは久木田さんのみ。

 結成翌年にはファーストアルバムを発売するなど、軌道に乗り始めたように見えた。しかし、同じ年に2名の脱退が発表された。

「ファンの方も増えてきたタイミングでしたが、『落ちたな』といった外部からのコメントが気になるようになってしまって、思うように活動できない時期もありました」

 結成から3年半。Zepp Shinjukuでのワンマンライブも決定するなど、徐々に光が見え始めている。アイドルとしての歩みを進めるとともに、家族の理解も得られるようになったという。

「最初、私がアイドルになることに父は衝撃を受けていて。大学卒業後は就職すると思っていたみたいなので当然ですよね。でも、1年半くらい経って、CDの発売や全国ツアー決定といった実績を見て、ようやく受け入れ始めてくれた感じで。今は曲を家の中で流してくれたり、タワーレコードに行ってグッズを集めてライブに来てくれたり……とても応援してくれています」

◆埼玉のサウナで顔バレ

 さらに、この3年半の間に個人単位でも注目を集めつつある。25万人以上のフォロワーを擁する久木田さんのTikTokのアカウント名は『乃木坂にいそうでいない人』だ。