柔軟剤の役割は、洗濯物を柔らかくして肌触りを良くすることは勿論、生乾き臭やタバコ臭の防止、静電気防止、速乾性アップ、アロマ効果などが挙げられます。

国内外のメーカーから様々な種類が出されていて迷ってしまいますよね。

人気ブランドの特長や柔軟剤の正しい使い方を知って、あなたに合う商品を見つけませんか?

もはや洗濯時の必需品?拡大する柔軟剤市場とは

従来の柔軟剤で重視されていたのは、洗濯後の衣類の柔らかさや汚れがどの程度落ちているかなどの洗濯効果だったのではないでしょうか。しかし近年、柔軟剤市場に異変が起きている様子。消費者は、これまでの柔軟剤の機能性に加え、香りのバリエーションやフレグランス仕様の香りを求めているようです。

柔軟剤が販売されているスーパーやドラッグストアの陳列棚を見ても、同じメーカーやブランドから様々な香りの商品があることがわかりますね。例えば、シャボンの香りや濃厚なオリエンタルブーケの香り、甘さのある贅沢なフルーツの香りなど豊富なラインナップです。さらに注目すべきは、香りの強さではないでしょうか。これまでの柔軟剤は、日本製はどちらかというとごく控えめで、海外製はしっかりとした印象があったと言えます。

ところが近年注目を集めている柔軟剤は、まるでフレグランスのように長時間香りを楽しむタイプが多く見られます。中には、「レノア ハピネス アロマジュエル」のように“洗濯機に入れる香水”として柔軟剤にプラスして用いることで、香りの変化を楽しめる香り付け専用アイテムも登場しています。香り付け専用アイテムは、香りの異なる柔軟剤と組み合わせることで、様々な香りを生み出すことができ、洗い上がりの“匂い”をより楽しめますね。

そもそも柔軟剤の役割と効果とは?

そもそも、柔軟剤にはどのような役割があり、どのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。

洗濯時に柔軟剤を使うと、お風呂上りに使うバスタオルはふんわりと柔らかく優しい肌触りになり、衣類からは心地良い香りが漂ってくるでしょう。また商品によっては、生乾きや汗のニオイを防ぐ効果で清潔感が保てるでしょう。

このようなタオルや衣類の変化こそが、柔軟剤の効果と言えます。それぞれの効果について、詳しくご紹介します。

洗濯物の洗い上がりが柔らかくなる

柔軟剤そのものの役割は、衣類を柔らかく洗い上げること。主成分は陽イオン系の界面活性剤とされており、これが繊維の表面を覆うことで、繊維同士の摩擦が避けられて柔らかな風合いに仕上がるそうです。

静電気を抑える

柔軟剤を使うことで、衣類に発生する静電気を抑えることも可能です。

衣類を着用している時や脱ぎ着する時に、生地が体にくっ付いたり、髪の毛が広がったりした経験はありませんか?これらの現象は、衣類に生じる静電気が体に帯電することが原因とされており、繊維の一本一本に摩擦が起こり静電気が発生、そして体に移ってしまうというもの。柔軟剤に含まれる界面活性剤は、繊維の表面を覆って滑らかにする働きがあるため、摩擦を少なくして静電気の発生を抑えてくれます。体への帯電も抑えられて、不快感も減らせるでしょう。

また、花粉に悩む人は、衣類から発生する静電気に要注意です。衣類に花粉が付いてしまうと症状を悪化させてしまう恐れがあるからです。他にも、衣類に付いた花粉を室内に持ち込んでしまうかも知れません。柔軟剤を用いて衣類の静電気を抑え、花粉が衣類に付くのを防ぐ方法をおすすめします。

着用時に香りを楽しめる

一日の始まりに、自分の好きな香りの衣類を着ることができたなら、きっと幸せな気持ちになれるでしょう。また、お風呂上りに使うバスタオルからも心地良い香りが漂ってくると、リラックスできるのではないでしょうか。

このように、柔軟剤を香りで選ぶ人が増えてきている昨今ですが、そこには各メーカーによる香り戦略があるようです。それは同じ柔軟剤ブランドでもバリエーションが豊富にあることからも分かりますね。代表的な香りのバリエーションをご紹介します。

<フローラル系> お花畑にいるようなふんわりとしたお花の香り
<ウッド系>   森林浴を楽しんでいるような深い緑と木々の香り
<サボン系>   お風呂上りの石けんのような優しくて爽やかな香り
<フルーツ系>  甘くてジューシーな果物のような香り

このように複数の香りが用意されていることで、消費者は自分の好きな香りを選べるようになりました。

また最近では、香りの組み合わせを楽しむ香り付け専用アイテムも発売されており、より一層、幅広く香りを楽しめるようになったと言えます。

香りにこだわる人にとっては、柔軟剤も楽しみ方の一つかも知れませんね。

さらに、自然派志向の人向けに、人工香料フリーで天然のエッセンシャルオイル(精油)だけを香りの成分として使っている商品もあるようです。花や葉っぱといった自然そのものの成分から抽出された香りなので、人工的な成分が気になるという人におすすめです。勿論、香りに敏感な人向けに、無香料の商品も販売されています。柔軟剤の香りに注目が集まる一方で、中には香りで気持ち悪くなったり頭痛がしたりする人も多いようです。

また、バスや電車、職場などで柔軟剤の香りが他人に不快感を与えてしまう「スメハラ(スメルハラスメント)」という言葉も耳にするようになりました。香りが気になる場合は、香りが弱めのタイプや、無香料の商品を試してみてはいかがでしょうか。

嫌なニオイを消臭、カビを予防する

朝から晩まで同じ衣類を着用していると汗のニオイなどが気になることはありませんか?

他にも、タバコや焼き肉といった生活によるニオイが付くこともあるでしょう。また、スポーツをする人であればツンとする酸っぱいような汗のニオイが気になったり、ミドル世代であれば加齢臭が気になったりするかも知れません。

しかし、一日に何度も着替えることは難しいですよね。

そのようなニオイのお悩み改善にも柔軟剤はおすすめです。柔軟剤には、抗菌効果によって、衣類にニオイが付くのを防いだり、付いてしまったニオイを消臭したり、カビを予防したりする働きがある商品もあります。

衣類のニオイには、洗濯後の湿った状態でニオイ菌が繁殖して発生するものもあります。消臭・抗菌効果がある柔軟剤を用いることで、成分が繊維一本一本に入り込んで嫌なニオイをガードしてくれるでしょう。

さらに消臭効果だけでなく、カビ胞子が繊維に付くことも予防できるという商品もあるようです。

柔軟剤を加えるタイミングや正しい使用量は?

洗濯時に何気なく使っている人が多いかも知れませんが、柔軟剤の正しい使用方法をご存じですか?実は、洗濯方法によって、柔軟剤を加えるタイミングや場所が異なるとされています。

全自動洗濯機

縦型やドラム式など、全自動洗濯機の場合、洗濯機の全面や内部にある引き出し型の投入口、洗濯槽や洗濯機のふちにある投入口に柔軟剤を入れます。柔軟剤の投入口と洗剤の投入口が近い機種もあるので、間違って洗剤の投入口に注がないようにご注意ください。

二層式洗濯機

二層式洗濯機の場合、基本的に洗剤や柔軟剤の投入口が無いため、洗濯槽に直接注ぎ入れます。ただし、入れるタイミングは、すすぎの工程時。洗濯開始時に入れてしまうと、洗剤の成分と混ざり合ってしまい、洗剤や柔軟剤の効果が十分に発揮できなくなる可能性があります。二層式洗濯機では、すすぎの水がきれいになってから投入し、洗濯機を2分程回すのがおすすめです。

手洗い

すすぎが終わった後、桶に水をためて柔軟剤を入れて混ぜます。衣類を3分程浸した後に干しましょう。柔軟剤を使う際は、製品パッケージの裏側や商品説明に書かれている使用量を守るようにしてください。使用量が少なすぎると柔軟効果や香りが弱まってしまい、また、多く使ったからといって特別繊維が柔らかくなるわけでもありません。使用時は商品のキャップに注いで投入すると便利ですが、その量は、洗濯物の量や必要水量によっても異なります。計量キャップのどの程度まで入れれば良いのかをチェックしてから投入しましょう。また、商品によっては使用量をほんの少し増やすことで香りを引き立たせるものや、消臭効果が高まるものもあるようです。詳しくは商品説明を確認してくださいね。