共働き夫婦の間で問題になることの多い「お金の管理」。今後やってくるライフイベントに備えるためにも、計画的な家計管理をしてコツコツ貯金していきたいところです。

そこで、知っておくと将来きっと役立つ、上手なお金の管理方法や貯金方法についてご紹介します。

<ヒント1>夫婦で家計管理の役割分担を決める

かつては「働く夫+専業主婦」という専業主婦世帯が多かった日本ですが、近年は共働き世帯が一般的な夫婦の姿となっています。実際、専業主婦世帯の数と共働き世帯の数は、10年以上前に逆転しています。

共働きで世帯収入がそれなりにあるならば、貯金もしっかりできているのだろう…。そう考える人は少なくありません。しかし、10年以上前の専業主婦世帯と現在の共働き世帯の貯蓄額を比較すると、後者のほうが格段に少ないことがわかっているのです。

夫婦のコミュニケーション不足が原因かも!?

共働き夫婦がお金を貯められない原因の中でも特に多いのが、「互いの収入・貯金について話していない」というものです。収入や貯金について知られたくない…、お金に関して干渉されたくない…など理由は様々ですが、世帯収入や貯蓄額について、正確に把握していない夫婦が増えているのです。

夫婦別会計にして互いに干渉しない…。それが間違いというわけではないのですが、そうなるとお金の管理がアバウトになったり、思ったように貯金ができなかったりしがちです。しっかりとお金を管理して計画的に貯金をするためにはまず、互いの収入や貯金の状況、今後の目標などについて、夫婦でしっかり話し合うことが大切です。

お金の管理についての役割を決めよう!

お金の管理について夫婦で話し合う場合、まずは「役割分担」を決めることをおすすめします。どちらか一方がお金を管理してもいいですし、2人で管理するようにしてもいいでしょう。

ただし、2人でお金を管理すると、支出や貯金について互いに把握・監視することができる反面、「パートナーが把握してくれているだろう」と安心してお金の管理が疎かになってしまう可能性もあります。そのためお金の管理を2人でする場合は、生活費については妻が管理し、貯金については夫が管理する、というように、それぞれの役割を決めておくことをおすすめします。

また、どちらか一方がお金の管理をすることになった場合も、貯金の状況については夫婦で定期的に確認するようにしましょう。そうすることで順調に貯金ができているか確認できますし、万一貯金ができていなかった場合も、何が原因なのか話し合い、解決していくことができます。

<ヒント2>支出項目別にお金を管理する方法もある

お金に関してしっかりコミュニケーションをとれている夫婦の場合、支出項目別にお金を管理する、という方法もおすすめです。

光熱費や家賃については夫が、食費や消耗品については妻が管理・負担する、といった具合に、お金の負担や管理について支出項目別に決めていくのです。固定費や光熱費は口座引落やクレカ払いにしており、買い物に行くのは基本的に妻、というような家庭は、このような方法がしっくりくるかもしれません。

ただし世帯収入に余裕がない家庭や、夫婦の収入差が大きい家庭の場合、「自分の方が、負担が大きい」「自分の方が、自由に使えるお金が少ない」といった不公平感を抱く可能性があります。どちらか一方に不満が生じると円満な家計管理が難しくなりますので、どの支出をどちらが負担するのか、どちらの収入を貯金にまわすのか、イレギュラーな支出はどちらが負担するのか、といった点についてよく話し合っておくようにしましょう。

また、それぞれの収入や雇用形態に変化があった場合は、その都度、各支出の負担やお金の管理方法などについて見直すことが大切です。

「生活費」と「貯金の負担」を分ける方法もある

夫婦の収入差が大きい場合、収入の多いほうが生活費を負担し、収入の少ないほうが貯金を負担する、という方法も考えられます。細かな支出項目ではなく、「生活費」と「貯金」という大きな括りで、互いの役割分担を決めるのです。例えば夫が正社員としてフルタイム勤務しているのに対して妻はパートタイマーであるという場合、夫が生活費を、妻が貯金を負担する、といったイメージでしょうか。