小学生までは「学年×100円」のお小遣いを渡していましたが、息子は来年中学生。どのくらいの金額にしたらいいのでしょうか?
小学校から中学校へと進学するタイミングは、生活面だけでなく金銭面でも変化が訪れる時期です。特に、お小遣いの金額をどうするかは、多くの家庭が悩むテーマの一つでしょう。   例えば、小学生の間は「学年×100円」などのルールで済んでいたとしても、中学生になると行動範囲や必要な支出も広がり、これまでのやり方では通用しなくなることもあります。   そこで本記事では、中学生のお小遣いの平均額や渡し方の工夫、金額以上に大切な“お金の使い方を学ぶ視点”について考えていきます。

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中学生のお小遣い、目安はどれくらい?

中学生になると、交友関係や行動範囲が広がり、日常的にお金を使う機会が増えてきます。では、実際に他の家庭ではどのくらいのお小遣いを渡しているのでしょうか。
 
株式会社ベネッセコーポレーションが運営する「ベネッセ教育情報」による、「おこづかいに関するWEBアンケート」(2024年1月、総数1175名)では、中学生のお小遣いの金額として「月1000円〜3000円未満」と答えた人が最も多く42%を占めていました。
 
次いで、「月300円未満」が25%、「月3000円〜5000円未満」と回答した人が14%と続きます。この結果から、中学生のお小遣いは「月2000〜3000円台」が一つの目安になっていると考えられるでしょう。
 

月額制? 必要なときだけ? 渡し方にも違いがある

中学生になると、お金の管理能力も少しずつ育ってきます。そのため、「定額制」で決まった金額を渡す家庭が多くなります。
 
定額制のメリットは、子どもに予算を計画的に使う習慣が身につくことです。例えば、月のはじめに3000円渡したら、そのなかでお菓子、文房具、外出費などをやりくりしてもらいます。
 
「使い切ってしまったら追加なし」というルールにすることで、自然とお金の使い方を考える力が養われます。また、高価なものを購入したい場合には、貯金する習慣も身につけることが期待されます。
 
一方、「必要なときだけ渡す」方式では、無駄遣いを防ぎやすいという利点があります。ただし、この方法では計画的なお金の使い方を学ぶ機会が少なくなる傾向があります。また、親としては毎回渡すかどうかを判断する手間が増える側面もあります。
 
このようなことから、お金を計画的に使う力を育てたい場合には定額制がおすすめですが、必要性に応じて柔軟に対応したい場合には都度払い方式も選択肢となります。どちらの方法にもメリット・デメリットがあるため、家庭の方針や子どもの性格に合わせて選ぶとよいでしょう。
 

金額よりも大切な「ルール」の設定