――感謝の気持ちですね。
臼田:そうですね。反対にもうちょっとできたらなという悔しさ、反骨精神のときもありますが、結局一緒に現場を作っている人たちの刺激は大きいと思います。
◆仕事と家庭の両立は

臼田:私にとって仕事と家庭の両立のハードルはそこまで高くないのかもしれません。でも、もっと理想はあるんですよ。子どもといろんな場所に出かけたいし、仕事にもたくさん時間を使いたい、家でも仕事に集中したい、準備にあてたい……。それを言っていくとキリがないから、やっぱり両立できていないのかもしれませんね。欲があるから。
ただ、自分のやりたいことが二つもあって、それを二つともやれていることにまずは満足して、ありがたく過ごしております(笑)。
――理想の状態はあるけれども、現実と折り合いをつけつつ、手を抜かないという考え方ですね。
臼田:そうですね。今できる精一杯なんです。いつもそういう感じです。でも、言い方を変えれば今できる精一杯をやりましたって、言い訳でもあるんですよね。言い訳になりかねないんです。でも、どんな先輩方に聞いても、仕事と家庭の両立なんて完ぺきにはできていないとおっしゃる。こんなにも素晴らしいお芝居をしている先輩でさえそういうことを言うのかと思って、わたしも今の精一杯でいいと思うようにしています。
――最後にうかがいますが、この先何か目標や成し遂げたいことはありますか?
臼田:「40代か」と改めて思うこともありますが、今までも年齢やタイミングで何かが変わったということはあまりなくて、なるようになるかなと(笑)。グラフで例えるとありがたいことに緩やかに来られました。なので、その調子でこれからもやれたらと思うのですが、いろいろなことをやらせてもらっていくなかで、自分の予期せぬことが多少起っても面白いかなと思っています。
たとえば信じられないような役をやってみるとか、そういうことも今なら楽しめるかなと。40歳になり、刺激がちょっとあっていいかも、という気持ちにはなってきました(笑)。