うちの子どもは春から「新社会人」なのですが、初任給が「25万円以上」貰えるとのことで驚きました。私たちのときは「20万円程度」だったと思うのですが、今はこれくらいが普通なのでしょうか?
卒業シーズンも過ぎ、春から新生活を迎える方も多いでしょう。最近では、大企業の初任給が30万円を超えるというニュースも耳にするようになりました。実際、現在の新卒の初任給はどの程度なのでしょうか。   本記事では、初任給の平均額をはじめ、具体的な初任給の引き上げ額も解説します。

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大学卒の初任給は「平均約24万円」

一般財団法人労務行政研究所が東証プライム上場企業152社を対象に集計した「2024年度 新入社員の初任給調査」(以下、同調査)によると、学歴別の初任給水準は表1の通りです。
 
表1

高校卒
(事務・技術)一律
短大卒
(事務)
大学卒
(事務・技術)一律
大学院卒修士
全産業 19万3427円 20万5887円 23万9078円 25万9228円
製造業 19万1014円 20万3530円 24万175円 26万2559円
非製造業 20万1753円 21万780円 23万6972円 25万2081円

出典:一般財団法人労務行政研究所「2024年度 新入社員の初任給調査」を基に筆者作成
 
表1を見ると、大学卒の初任給は「平均約24万円」となっています。また、大学院卒であれば、初任給でも「平均約26万円」もらえる結果となりました。
 

初任給を「全学歴引き上げ」た企業は「86.8%」

同調査によると、初任給を「全学歴引き上げ」た企業は「86.8%」にも上りました。過去10年間における初任給の引き上げ率の推移は表2の通りです。
 
表2

2015年 39.9%
2016年 33.9%
2017年 29.4%
2018年 39.7%
2019年 35.7%
2020年 32.9%
2021年 17.1%
2022年 41.8%
2023年 70.7%
2024年 86.8%