ここ数年注目を集めている“ノンアルコールドリンク”。そのブームをリードするノンアルコールブランドが誕生しました。その名も『のん』!『のん』は、クラフトコーラブームの先駆け『ともコーラ』が新しく始めたプロジェクトです。材料と製法にこだわったノンアルコールのリキュールやジンが楽しめるとあって、じわじわと注目されているとか。その味を確かめるべく、夜の奥渋谷に行ってきました。

 

世界はノンアルコールの流れに

期間限定でオープンしたツカノマフードコート

今回『のん』に出会うため訪れたのは、神泉駅の近くに期間限定でオープンした大人のための食の社交場『ツカノマフードコート』(2月16日(月)にクローズ)。週ごとに話題のお店が出店し、老若男女のグルメ好きに注目されました。このフードコートでいただけるカクテルとして出店したのが『のん』。甘いジュースや定番の烏龍茶ではなく、食事と一緒にいただいても「おいしい!」と感じる大人な味わいが『のん』のカクテルの特徴です。大人のためのフードコートならアルコールでもよい気がしますが、あえてノンアルコールに注目。

欧米では近年ミレニアル世代を中心にノンアルコールカクテルがブームに。特にイギリスでは“Mocktail(モクテル)”と呼ばれるノンアルコールカクテルが人気で、レストランだけでなくバーでも定着しているんだそう。ノンアルコールというと、“お酒が飲めない人が仕方なく飲むもの”というイメージがありますが、実際は「健康的でおいしい!」「酔わないから、コミュニケーションが密に楽しめる!」とポジティブにノンアルコールを楽しんでいる人も多いそうです。

『ともコーラ』が『のん』をスタートしたきっかけも、欧米のノンアルコールブームと同じく「アルコールが入ってなくてもおいしければ、ノンアルコールでいいじゃん!」というポジティブな思いからなんです。

 

『のん』のカクテルは“語れるソフトドリンク”

ノンアルコールでもbar気分で飲んで♪

『のん』は現在、ノンアルコールカクテルのリキッド作りに力を入れているのだそう。それには日本ならではの居酒屋文化が影響しています。

欧米型の“bar文化”はバーテンダーが主役。バーテンダーの腕の良し悪しでカクテルの味も香りも変わります。つまり、「バーテンダーの技術や個性を楽しむのがバーである」と言っても過言ではありません。一方で、お酒とおつまみを大人数でワイワイやるのが日本の“居酒屋文化”。バーテンダーではなく、お店のスタッフが作ることを想定すると、誰が作っても一定のおいしさをキープできるカクテルリキッドを作ることが重要になってくるのです。

また、お酒には大人の知的好奇心をくすぐる要素がつまっています。ワインならぶどうの産地や収穫時期、ウィスキーなら貯蔵する樽、日本酒なら杜氏さんの技術。それぞれ語れるうんちくが豊富。『のん』のリキッドは、どれも天然のハーブやスパイス、お茶などから作られていて、材料の組み合わせや季節によって味も香りも異なってきます。まさにお酒のように知的好奇心を刺激してくれる、大人の飲み物なのです。

 

「これがノンアル?」なクールなソフトドリンク

左から、「発酵」「蒸留」「抽出」

では、さっそく『のん』のカクテルをテイスティングしていきましょう! ツカノマフードコートでは、週替わりで「発酵」「蒸留」「抽出」3種類のカクテルを提供していました。

まずは、「発酵」。麦茶に紅茶キノコの株を加えて発酵させたリキッド。つまり“コンブチャ”です。市販のコンブチャは甘く加工されているものもありますが、『のん』のコンブチャはさわやかな酸味が特徴。その風味はワインというより、まるで黒ビールのよう。こってりした食事にマッチしそうです。

続いて、真ん中の「蒸留」。『のん』のシグネチャーでもあるノンアルコールジンです。ジュニパーベリーのほか、レモングラス、ラベンダーといったハーブに季節の野菜、植物など30種類以上のボタニカルエキスを蒸留しています。もっともお酒らしい味わいで、お酒好きもハマりそうな満足感。甘みがないので、食事中にいただけばお料理との相乗効果が得られそうです。

最後に、「抽出」。タイムなどのハーブ、クローブなどのスパイス、そしてパイン、マンゴー、グレープフルーツといった果実を抽出した「クラフトトロピカーナ」は、いわゆる“コーディアル”。今回いただいた中では一番甘めながら、ジュースに比べるとすっきりとした味わいです。食前酒にしても◎!

材料の組み合わせによって無限に作ることができるリキッド。『のん』のラボラトリーでは今日も新しいリキッドの開発が進められています!

 

ノンアルコールをメディアに新しいカルチャーを発信!

『のん』のカクテルを飲んでいると目に入るのが、カップに印字されているかわいいロゴ。

余分なものを削ぎ落としたシンプルなロゴなのに、なんだかほっこりするゆるさがあります。ロゴをはじめ、ツカノマフードコートのクリエイティブは若きクリエーターたちによるもの。このプロジェクトを通して、クリエーターたちの作品を世に広めていこう!という狙いもあるそうです。

壁のイラストも内奥も若いクリエーターたちの作品

また、『のん』は固定の場所ではなく、ケータリングやポップアップショップで営業。神出鬼没に、自らお客さんに会いに行くスタイルで活動していくそうです。お客さんと直接会話することで、もっとノンアルコールカクテルの可能性を世に発信したいんだとか。大人数が集まる機会があればケータリングを依頼するのもオススメですよ。

2020年は本格的にノンアルコールブームが訪れそう!『のん』のカクテルが気になる方は公式インスタグラムをチェックしてくださいね。

 

■お店情報
名前:the non-al stand「のん」
Instagram:@thenonalstand

 

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