ここでは、以下のようなモデルケースを想定して「年金の手取り額」を計算してみます。
 

・東京都世田谷区在住
・扶養親族なし
・年金は額面で年間180万円(月額15万円)
・年金以外の収入なし

 
まず、各種の年間社会保険料をシミュレーションすると以下の通りになります。
 
(所得基準額)
180万円-110万円(公的年金等控除)-43万円(基礎控除)=27万円
 
(国民健康保険医療分・支援分)
27万円×(8.69%+2.8%)+4万9100円(医療分均等割)+1万6500円(支援分均等割)=9万6500円(100円未満切り捨て)
 
(介護保険料)
6225円(月額基準額)×1.2(合計所得120万円未満)×12ヶ月=8万9640円
 
よって、年間の社会保険料負担額は9万6500円+8万9640円=18万6140円となります。
 
所得税・住民税は以下のように計算されます。
 
(所得税)
180万円(年金所得)-110万円(公的年金等控除)-48万円(基礎控除)-18万6140円(社会保険料控除)=3万3000円(課税所得、1000円未満切り捨て)
 
3万3000円×5.105%(税率)=1600円(所得税額、100円未満切り捨て)
 
(住民税)
180万円(年金所得)-110万円(公的年金等控除)-43万円(基礎控除)-18万6140円(社会保険料控除)=8万3000円(課税所得、1000円未満切り捨て)
 
8万3000円×10%(税率)+5000円(均等割額)=1万3300円(住民税額)
(調整控除後は1万800円)
 
よって、年間180万円の年金から天引きされる税金・社会保険料の合計額は19万8540円、手取り額は180万円-19万8540円=160万1460円と計算できます。月額に直すと13万3455円となり、額面の年金支給額から11%ほど目減りするという結果になりました。
 

まとめ