
▼亡くなった母が私名義で「500万円」を遺してくれていた! 名義は自分でも「相続税」はかかる?
親の資産がどのくらいあるか知らない人は多い
親の資産状況を把握していない人は意外と多いものです。親がいついなくなるかは分かりません。そのため、万が一のことが起こる前に準備をしておきたいと考える人もいるでしょう。親の資産で把握しておきたいものは預貯金だけではありません。株や投資信託、不動産、生命保険など、多岐にわたります。
親の資産を把握していないと相続でトラブルになりやすい
親の資産状況を把握していないまま不測の事態が起こると、さまざまな問題に直面する可能性があります。例えば、親が急な入院をした場合に、預金口座がどの金融機関にあるかが分からなければ、入院費を支払うことが困難になるかもしれません。
また、生命保険に加入していたとしても保険会社が不明であれば、給付金を受け取れないという事態もあり得るでしょう。
特に、相続においては注意が必要です。親が亡くなると、資産は法律で定められた相続人で分けることになります。相続財産が一定額を超える場合は相続税の支払いも必要です。相続税は、相続のあったことを知った日(通常は被相続人の死亡の日)の翌日から10ヶ月以内に申告と納税をしなければなりません。
しかし、相続手続きを進めるには、まず親の保有資産をすべて把握する必要があります。親が亡くなった後に預金通帳や保険証券を探すのは大変な作業です。こうした負担を減らすためにも、早めに親の資産状況を確認しておくことが望ましいでしょう。
親の資産を自然に確認する方法
親の資産状況を把握するためには、自然なタイミングで話し合うことが大切です。遠方に住んでいる場合、夏休みやお正月など帰省時が絶好の機会となります。ただし、突然「資産の話を聞かせて」と切り出すのは、親に不安や警戒心を与えるかもしれません。
まずは何を確認すべきかリストを作成しましょう。預貯金、株式、不動産、生命保険など、重要な財産情報に漏れがないよう整理しておくことがポイントです。資産情報に漏れがあると、親が亡くなった後の相続手続きでトラブルの原因になることがあります。聞き漏らしを防ぐためにも、リストを見ながら確認していきましょう。
また、親に話を切り出す際は、「お父さんとお母さんのために、財産を整理しておきたい」という気持ちを伝えることが大切です。「入院や介護が必要になったときの費用が心配だから」など、親の負担を減らすためであることを強調すると、話がスムーズに進みやすくなります。