独立行政法人日本学生支援機構が実施した「令和4年度学生生活調査」によると、大学区分ごとの家庭の年間平均収入は以下の通りです。

●国立大学(昼間部):847万円
●公立大学(昼間部):714万円
●私立大学(昼間部):864万円

平均収入と比較すると、年収420万円は少ないほうといえるでしょう。しかし、年収が平均より少なくとも貯金ができたり親せきから支援を受けたりできるなら、子どもの学費は賄える可能性があります。
 
金融広報中央委員会 知るぽるとの「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、世帯主夫婦と子どものみの世帯で年間手取り収入からの貯金割合は、「貯蓄しなかった」を除くと10~15%未満が最も多い結果でした。
 
もし手取り年収が420万円の場合で毎年10%を貯金に回すと1年で42万円貯金できます。家計の状況にもよりますが、可能であれば少しずつでも収入から貯金に回して学費を貯めておきましょう。
 

収入だけでは学費を賄いきれないときは奨学金の利用を検討する

家計の状況からも多額の貯金が難しい場合は、奨学金の利用も検討しましょう。
 
独立行政法人日本学生支援機構では、無利子もしくは有利子の貸与奨学金と、返済がない給付奨学金の2種類を扱っています。世帯年収や学力などによって利用できる奨学金の種類が異なるので、よく確認しておきましょう。
 
また、大学が独自の奨学金制度を提供しているケースもあります。とある大学では、通常の奨学金のほか、留学時の奨学金も利用できます。
 
奨学金の利用を検討する際は、複数の制度を比較して決めるとよいでしょう。
 

大学生のいる家庭の平均年収は700万~800万円後半

文部科学省の資料によると、大学の4年間の学費は国立大学で242万5200円、公立大学は251万9135円、私立大学だと407万7626円でした。なお、この金額はもし平均の授業料を4年間支払った場合なので、学部や大学によっては変動する可能性があります。
 
また、独立行政法人日本学生支援機構の調査によると、大学生の子どもを持つ家庭の平均年収は700万~800万円後半です。年収420万円では平均より少ないといえるでしょう。
 
しかし、平均年収より少なくても貯金をしたり奨学金を活用したりすれば、学費は工面できる可能性があります。家計状況に応じて、家庭に合った方法で学費を用意すれば問題ないでしょう。
 

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