「奨学金の返済」が家計を圧迫しています…。返せなくなった場合の対処法はないのでしょうか?
学生時代に奨学金制度を利用した方のなかには、奨学金の返済が家計を圧迫し、生活が苦しいと感じている方もいるでしょう。 また、収入の減少や予期せぬ出費で返済が難しくなることは珍しくありません。   返済が苦しい方は、放置すると延滞金や信用情報への影響もあるため、早めの対策が重要です。本記事では、奨学金返済に困ったときの対処法を詳しく解説します。返済に悩む方はぜひ参考にしてください。

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奨学金の返済が厳しい…… 放置するとどうなる?

奨学金は、借りたお金を後から返済する仕組みですが、家計が厳しいと毎月の返済が負担になってしまいます。もし返済が滞ると、以下のような影響が出る可能性があります。
 

1. 延滞金が発生する

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金では、返済が遅れると延滞金が発生します。延滞金は滞納している割賦金に対して1.5~10%の利率が加算されるため、長期間延滞すると負担がさらに大きくなります。
 

2. 信用情報に傷がつく

奨学金の返済が3ヶ月以上滞ると、信用情報機関に「延滞」として登録され、いわゆるブラックリストに載るということになります。
 
これにより、クレジットカードの作成や住宅ローンの審査が通らなくなるなど、社会生活上で不利益を被る可能性があります。この情報は、全ての返済を終えた後も最大5年間保持されます。
 

3. 連帯保証人に請求がいく

奨学金を借りる際、多くの場合は親や親戚が連帯保証人となります。連帯保証人は、奨学金を借りた人と同等の返済義務を負うため、返済者が返済できなくなった場合は代わりに返済する義務があります。
 
返済を滞納すると、連帯保証人に直接的な経済的負担をかけることになり、最終的には法的措置により財産が差し押さえられるリスクも生じます。
 
このことにより、家族関係に深刻な影響を与える可能性があるため、できるかぎり避けたい事態です。
 
このように、奨学金の返済を放置すると、さらに状況が悪化してしまいます。しかし、救済制度を利用すれば、負担を軽減できる可能性があります。以下で見ていきましょう。
 

返済が苦しいときの救済制度とは?