虫が苦手な麻美さんは、毎日「まさかこんな事態になるとは……」と後悔することに。
壁にこびりついていた虫は、通称びわこ虫と呼ばれる「ユスリカの成虫」でした。びわこ虫は、琵琶湖岸に春と秋に大量発生するそうです。
びわこ虫は、アパートの壁のみならず、最寄りのコンビニ・スーパーの壁、店内にも数匹入っていたのだとか。麻美さんは近くのお店で買い物をする気にもならなくなり、通販・宅配サービスなどを頼るようになったそうです。

麻美さんは「虫が部屋に入ってきたら」と思うと、窓を開けるのも億劫になり、次第に家から出るのも面倒になってしまったそう。
「家に虫が入ると困る」からと、洗濯物も、屋外ではなく屋内に干すようになったと麻美さんは語ります。しかし、屋内で乾かそうとしても「生乾き状態」で上手く乾かず……。
かといって「乾燥機」を使うと、電気代が余計にかかる始末。次第に虫に対して「イライラ」としたストレスを感じるようになったそうです。
麻美さんの「虫に対するイライラ」は、時には「子ども」にぶつけられることもありました。子どもがドアを開ける度に、虫が入りそうになるので、麻美さんは「すぐ閉めて!」とイライラしながら怒鳴ることもあったそうです。
子ども達は麻美さんが怒鳴るなり、ギャン泣き状態で家庭内はすっかり険悪ムード。いつもイライラする麻美さんに対して、夫も次第に不満を募らせるようになり、家庭内の会話もすっかりなくなったそうです。
麻美さんはその時「こんなことなら、私と子どもだけでも都心に残っていれば……」と激しく後悔しました。
◆地域の特徴をよく調べてから移住すべき
最初のうちは「虫防止スプレー」「虫よけ対策アイテム」などを購入していたものの、結局「気休め」にしかならないと悟った麻美さんは、その後滋賀県内の「他の賃貸アパート」へ引っ越すことにしたそうです。