◆「エロホンってなにー!?」

 数日後、練習場近くにあるファミレスに顔を出した久美子さん。すでに他のママたちの会話ははずみ、端っこの席に目立たぬように着席します。

 そんな中、必死に笑顔を作って耐えている久美子さんの元に息子がやってきて、

「エロホンってなにー!?」
写真はイメージです。(以下同じです)
「ねえねえママー! エロホンってなにー!?」 と大声で聞いてきたのです。

◆周囲の視線を一斉に浴び失笑される

 ママ友はもちろんのこと、サッカークラブとは関係のない周囲のお客さんたちからも一斉に視線を浴び、失笑のヒソヒソ声すら聞こえたそう。

 久美子さんは、「そんな言葉誰から教わったの!?」と叱りつけたかったそうですが、これ以上ファミレスの場で話を広げたくなくて「ん? 何だろうね~。帰ってからパパに聞いてみようね」と精一杯の返答をしたそうです。

「もう、赤っ恥どころじゃないですよ。顔から火が出るかと思いました」

周囲の視線に耐えきれなかった久美子さんは逃げだすようにして蓮くんを連れて帰りました。

◆他の子が連呼してるのを聞いて覚えた

帰りの車内で息子を問い詰めてみると、どうやらクラブの他の子たちが大声で連呼していたことが原因だったことが分かります。

他の子が連呼してるのを聞いて覚えた
「私設のサッカークラブとは言えそんな程度なのかって思っちゃいました。あと、人間関係が面倒になっちゃって、結局その私設のサッカークラブは辞めて、地元のクラブに変えました」

 1人でもマセている子がいるとそういった話題は伝染しがちです。息子の教育にも悪いと思った久美子さんはこれを機会に通わせるサッカークラブを変えました。

◆性教育の難しさを痛感

 地元のサッカークラブは打って変わって気のいい親御さんばかりで、マウントを取り合うようなことも一切無かったそうです。送り迎えのために車を出して遠出をする必要がなくなったことで、負担が減ったことも嬉しかったことだそう。