「市役所」で働く「民間委託の守衛」の「年収」はどれくらい? 「公務員」として働く守衛の年収と比較
現在、市役所で働く守衛には「公務員」と「民間委託」の2種類があるようです。そこで今回は、公務員と企業勤務の守衛の年収を比較しました。興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

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守衛の年収を公務員と民間委託で比較

市役所で働く守衛には、市役所職員と民間委託の社員がいるとされています。同じ仕事をしているものの、年収も同じとは限りません。まずは、それぞれの年収を比較してみましょう。
 

公務員として働く守衛の年収

公務員として働く守衛の年収を計算してみましょう。
 
総務省の発表している「令和5年地方公務員給与の実態」に、政令指定都市とそれ以外の市で働く公務員の給与月額と賞与額が記載されています。発表を基に年収を計算したものが、表1です。
 
なお「給与月額合計」には、基本給に加え各種手当、時間外手当なども含まれています。「期末手当+勤勉手当」は企業でいう賞与のことです。
 
表1

給与月額合計 期末手当+勤勉手当 年収
政令指定都市 42万4393円 162万9657円 672万2373円
政令指定都市以外の市 40万7909円 149万8900円 639万3808円

※総務省「令和5年地方公務員給与の実態」を基に筆者作成
 
政令指定都市は672万2373円、そのほかの市は639万3808円となり、政令指定都市の方がおよそ33万円高くなりました。
 
なお、国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、給与所得者全体の平均年収は459万5000円であり、公務員の守衛の年収の方が200万円程度高い可能性があることが分かります。
 

民間で働く守衛の年収

次に、民間で働く守衛の年収を確認しましょう。「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、10人以上の企業規模の会社に勤務する民間の守衛(警備員)の年収は表2のようになります。
 
なお、きまって支給する現金給与額とは、基本給+各種手当+時間外労働手当であり、公務員の「給与月額合計」と同様の内容です。
 
表2

きまって支給する現金給与額 年間賞与その他特別給与額 年収
27万9800円 40万3400円 376万1000円