※独立行政法人日本学生支援機構「令和4年度 学生生活調査結果」を基に筆者作成
 
このように、奨学金の受給者は年々増加しており、2022年の時点で、48.5%とおよそ2人に1人が受給している状況です。
 

ライドシェアバイトで奨学金は返済できるのか

2022年に行われた労働者福祉中央協議会の「奨学金や教育費負担に関するアンケート報告書」によると、奨学金の借入総額の平均は310万円、平均返済期間は14.5年です。
 
単純に計算すると、年間支払う額はおよそ21万円、ひと月当たり1万8000円弱支払うことになります。もしも時給2000円で働いたとすると、ひと月に9時間働けば返済できる計算です。
 
平均時給1242円のパートタイムなどであれば、ひと月に14時間以上働かなければならないことを考えると、ライドシェアバイトの方がスピーディに返済できる可能性があるといえるでしょう。また、タクシー会社の中には、ライドシェアバイトを「奨学金返済プラン」として次のように掲げている会社もあるようです。


・高時給で奨学金返済を早める
・大学卒業後の就職先としてタクシー業界を選択しやすくなるよう、第2種運転免許取得費用を会社側が負担

さらに、学生の間にタクシードライバーとして就職(面接あり)することも可能としているようです。
 

ライドシェアバイトの注意点

ただし、ライドシェアバイトは、注意しなければならない点もあります。
 
ライドシェアは基本的に、タクシーが足りていないエリアや時間帯で需要がある仕事です。そのため必要に応じて順次サービス展開されており、現段階では東京・横浜・名古屋・大阪などの大都市圏や、金沢・軽井沢町・静岡など一部の地域でしか仕事ができません。
 
住んでいる地域が、指定された範囲外であれば、そもそもライドシェアの仕事自体ができない場合があります。ライドシェアをしているエリアでも、自身が都合のよい時間帯と、ライドシェアが稼働可能な時間帯が異なった場合は、仕事をするのは難しいと考えられます。
 

ライドシェアバイトで奨学金を返済できる可能性もある